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クリティカルシンキング(批判的思考)とは?身に付く方法やステップを徹底解説

目次[非表示]

  1. 1.クリティカルシンキング(批判的思考)とは?
  2. 2.クリティカルシンキングが注目を集めている背景
    1. 2.1.柔軟な対応が求められる時代に
    2. 2.2.本質を見抜く難しさがより高まった
  3. 3.クリティカルシンキングとロジカルシンキングとの違い
  4. 4.クリティカルシンキングの実践メリット
    1. 4.1.誤解を少なくすることができる
    2. 4.2.問題解決をすることができる
    3. 4.3.自己改善につなげることができる
    4. 4.4.偽の情報を見破ることができる
    5. 4.5.意思決定に役立てることができる
  5. 5.クリティカルシンキングを身につけるには?
    1. 5.1.第三者目線を意識して物事を捉える
    2. 5.2.事実をもとに発言することを心がける
    3. 5.3.正しい情報を収集・見極める力を付ける
    4. 5.4.日常的な事柄でも深掘りする癖をつける
    5. 5.5.人によって捉え方が異なる表現は避ける
    6. 5.6.適切な研修を行う
  6. 6.クリティカルシンキングを実践するステップ
    1. 6.1.問題を明確に定義する
    2. 6.2.情報収集を行う
    3. 6.3.収集した情報の分析を行う
    4. 6.4.意思決定をする
  7. 7.クリティカルシンキングを実践する上でのポイント
    1. 7.1.自分の思考について振り返る
    2. 7.2.言葉の使い方に気をつける
    3. 7.3.自己啓発の習慣をつける
  8. 8.法人研修のことならリンクアカデミー
  9. 9.クリティカルシンキングに関するよくある質問
  10. 10.まとめ


 昨今は様々な情報が溢れており、これまでよりも更にビジネスにおける課題設定や解決策の立案などの難易度が向上しています。その中で、クリティカルシンキングを身につけることが注目されています。本記事では、問題解決能力を向上するクリティカルシンキングについて、その内容や身につける方法などについてご紹介します。


クリティカルシンキング(批判的思考)とは?

 クリティカルシンキングとは、情報や意見を客観的に評価する能力のことを指します。自分の考えを深く掘り下げ、より正確な判断を下すことで、人々はさまざまな状況や問題に対して、より効果的に対処することができるようになります。

 近年、現代社会においては情報が氾濫しているため、クリティカルシンキングはますます重要性を増しています。また、ビジネスの現場でも、迅速な判断や効果的な意思決定が求められるため、クリティカルシンキングが注目されています。


クリティカルシンキングが注目を集めている背景

 社会全体でクリティカルシンキングは注目を集めており、多くの企業や教育現場などでそのトレーニングが実施されています。ここでは、クリティカルシンキングが注目されている背景についてご紹介します。

柔軟な対応が求められる時代に

 現代社会では、急速な変化が起こっており、新しい価値観や技術が生まれるため、常に柔軟な対応が求められています。このような変化に対応するため、人々はクリティカルシンキングを身につける必要があります。

 クリティカルシンキングを身につけることで、人々は自分の意見を正確に表現し、問題解決に向けたアプローチを考えることができます。

本質を見抜く難しさがより高まった

 現代社会では、情報が氾濫し、私たちは情報過多にさらされています。このような状況下では、本質を見抜くことはますます難しくなっていると言えます。

 クリティカルシンキングは、情報を客観的に評価する能力を養うことで、本質を見抜く力を高めることができます。例えば、情報源の信頼性や正確性を確認し、矛盾した情報を見つけ出して整理することで、本質を見極めることができます。


クリティカルシンキングとロジカルシンキングとの違い

 ロジカルシンキングとは、正しい答えを導き出すために必要な論理的思考力のことです。例えば、問題解決や意思決定の際に、ロジカルシンキングが必要となります。

 一方、クリティカルシンキングは、情報や意見を客観的に評価し、より正確な判断を下すことができる能力です。つまり、クリティカルシンキングを身につけることで、異なる視点から物事を見ることができるようになります。

 クリティカルシンキングとロジカルシンキングは、異なる能力であるため、両方をバランスよく身につけることが大切です。

(こちらもチェック:「ロジカルシンキングとは?メリット・考え方・実践方法を紹介」)
(こちらもチェック:「ロジカルシンキング研修とは?目的や内容、おすすめのプログラム例を解説」)


クリティカルシンキングの実践メリット

 クリティカルシンキングを実践することで、得られるメリットは数多くあります。ここでは、クリティカルシンキングを実践することで得られるメリットについて、代表的なものをご紹介します。

誤解を少なくすることができる

 クリティカルシンキングを実践することで、情報や意見を客観的に評価し、誤解を排除することができます。例えば、自分が信じていた情報が誤ったものであった場合に、それを認め、正しい情報を受け入れることができます。クリティカルシンキングを活用することで、自分自身が誤解を招いたり、他者に誤解を与えたりすることを防ぐことができます。

問題解決をすることができる

 クリティカルシンキングは、問題解決に役立ちます。問題を客観的に分析し、要因や解決策を見つけ出すことができます。また、自分のバイアスや偏見を排除することで、より正確な解決策を導き出すことができます。クリティカルシンキングを活用し、問題に立ち向かう前に深く分析することによって、効率的かつ効果的な問題解決ができるでしょう。

自己改善につなげることができる

 クリティカルシンキングは、自己改善につながります。自分自身の考え方や行動を客観的に評価することができ、より良い方向に向かって改善することができます。

 また、クリティカルシンキングを活用することは、自分自身の弱点や改善点を発見することができるだけでなく、自己成長の促進、更にはより良い人生を送ることにも大きく影響するといえます。

偽の情報を見破ることができる

 クリティカルシンキングを実践することで、偽の情報を見破ることができます。客観的な視点から情報を評価し、真実を見抜くことができます。

 偽の情報に惑わされることなく正しく判別、排除することは、自分自身を守る上でも重要なことであり、その際にクリティカルシンキングは大いに役立つといえるでしょう。

意思決定に役立てることができる

 クリティカルシンキングは、意思決定に役立ちます。客観的に情報を評価し、より正確な判断を下すことができます。また、自分自身のバイアスや偏見を排除することで、より正確な判断を下すことができます。クリティカルシンキングを活用することで、自分自身がより良い意思決定を下すことができます。


クリティカルシンキングを身につけるには?

 クリティカルシンキングを身につけるためには、研修を受けることなどに加えて、日々の習慣を意識することが大切です。

第三者目線を意識して物事を捉える

 第三者目線を意識することは、自分自身のバイアスや偏見を排除して、客観的に物事を捉えるための訓練になります。自分の意見だけでなく、他者の意見も考慮し、より正確な判断を下すように心がけましょう。

 第三者目線を意識することは、自分が陥りがちな思考の落とし穴に陥らないためにも役立ちます。自分が感情的になってしまった場合でも、客観的に物事を考えることができます。

 例えば、あなたがある問題について考えているとき、自分だけでなく、その問題を直接経験している人の意見を聞いたり、関連するデータを調べたりすることが大切です。

事実をもとに発言することを心がける

 事実をもとに発言することを心がけることは、周囲からの納得感や信頼を獲得するために重要です。情報を正確に収集し、客観的に評価するだけでなく、自分自身の主観的な意見や偏見を排除することも必要です。

 例えば、あなたが議論に参加しているとき、自分の意見だけでなく、関連するデータや専門的な知識を持った人の意見を聞いたり、調べたりすることができます。また、自分が誤解していることがないか確認するために、質問することも重要です。

正しい情報を収集・見極める力を付ける

 正しい情報を収集・見極める力を付けることは、自分自身が正しい判断を下すために重要です。信頼できる情報源や正確なデータを収集し、客観的に評価するように心がけましょう。情報が氾濫している現代社会では、偽情報を見破ることも重要です。

 例えば、あなたがあるニュース記事を読んでいるとき、その記事が信頼できる情報源からのものかどうかを確認することができます。また、疑わしい情報がある場合は、調べることを意識的に行うことで、より正確な情報を得ることができるでしょう。

日常的な事柄でも深掘りする癖をつける

 日常的な出来事や情報に対しても、深掘りする癖をつけることは、洞察力や理解力を深めるために重要になります。情報を客観的に評価し、異なる視点から物事を見るように心がけましょう。例えば、あなたがある出来事について考えているとき、その出来事がどのように起こったのか、その背景や原因は何かを調べたり、他者の意見を聞いたりすることが必要です。

 また、深掘りすることで、問題点や課題を見つけ出し、より効果的な解決策を導き出すことができます。例えば、あなたがある問題について考えているとき、その問題の根本的な原因を探り、その解決策を見つけるために調査することが大切です。

人によって捉え方が異なる表現は避ける

 表現の仕方によって、人によって捉え方が異なることがあります。そのため、客観的な表現をするように心がけましょう。また、誰に対しても公平な評価をすることも重要です。例えば、あなたがある意見を述べるとき、その意見が誤解される可能性がある場合には、リスクの低い別の表現方法を検討しましょう。その他、あなたがある人物に対して評価をするときには、その人物が持っている資質や能力を客観的に評価することが大切です。

 表現には、様々な方法があります。例えば、ビジュアルを使用することで、誰にでも理解しやすい情報を提供することができます。

適切な研修を行う

 適切な研修を受けることで、クリティカルシンキングに関する知識を深めることができます。クリティカルシンキングに関する書籍やセミナー、ワークショップなどに参加することで、より深い知識を身につけることも可能です。

 さらに、クリティカルシンキングは、あなたのキャリアやビジネスにおいて不可欠なスキルです。研修を通じて、クリティカルシンキングを身につけることによって、より正確で効果的な問題の解決、および意思決定ができるようになることが期待されます。

 研修を実施する際には、自社で内製することも可能ですが、適宜外部の研修サービスを活用することで、より客観的な意見や視点を取り入れながらクリティカルシンキングの考え方を身につけることが可能です。


クリティカルシンキングを実践するステップ

 クリティカルシンキングを実践するには、以下のステップを守ることが重要です。

問題を明確に定義する

 まず、問題を明確に定義することが重要です。問題が何であるか、どのような影響を及ぼすか、誰が関係しているかなどを考えることができます。問題を明確に定義することで、より具体的な解決策を見つけ出すことができます。

 例えば、ある企業において、売上が伸び悩んでいる場合、問題の定義は「売上の伸びが悪いこと」であり、企業の収益に悪影響を与える可能性があるため、原因を調べ、解決策を見つけ出す必要がある」といえます。

情報収集を行う

 次に、問題に関する情報を収集することが重要です。信頼できる情報源から情報を収集し、客観的に評価するように心がけましょう。また、自分自身のバイアスや偏見を排除することも必要です。情報を収集することで、より正確な判断を下すことができます。

 例えば、ある企業で売上が伸び悩んでいる場合、情報収集が必要な項目としては、業界の市場動向、競合他社の動向、顧客からのフィードバック、商品やサービスの評価などが挙げられます。

収集した情報の分析を行う

 収集した情報を分析し、要因や解決策を見つけ出すことが重要です。問題がどのように発生したのか、どのような要因が影響したのか、どのような解決策があるのかなどを考えることができます。また、自分自身のバイアスや偏見を排除することで、より正確な解決策を導き出すことができます。

 例えば、ある企業で売上が伸び悩んでいる場合、分析のポイントとしては、市場動向の調査、競合他社の分析、商品やサービスの改善点などが挙げられます。

意思決定をする

 最後に、分析した情報をもとに意思決定を行うことが重要です。客観的に情報を評価・判断するように心がけましょう。また、自分自身のバイアスや偏見を排除することで、より正確な判断を下すことができます。意思決定において、クリティカルシンキングは非常に重要な能力の一つであり、積極的に身につけるべきスキルです。

 例えば、ある企業で売上が伸び悩んでいる場合、意思決定項目としては、市場動向の変化に対する対策、競合他社に対する差別化、顧客のニーズに合わせた改善点の実施などが挙げられます。


クリティカルシンキングを実践する上でのポイント

 クリティカルシンキングを実践する上では、いくつかおさえておくべきポイントがあります。ここでは、そのポイントについていくつかご紹介します。

自分の思考について振り返る

 クリティカルシンキングを実践するには、自分自身の思考について振り返ることが重要です。自分がどのような思考パターンに陥りがちなのか、どのような偏見を持っているのかを把握することで、より客観的な判断を下すことができます。

 自分自身の思考について振り返るためには、日々の出来事を振り返り、自分の思考プロセスを見つめ直すことが大切です。また、自己評価を行い、自分がどのような課題を抱えているのかを洗い出すことも重要です。

言葉の使い方に気をつける

 クリティカルシンキングを実践する上で、言葉遣いに気をつけることも重要です。言葉遣いによって、思考や判断が歪められることがあるため、客観的な表現を心がけましょう。また、適切な表現方法を見つけることで、意見や意思決定をより正確に伝えることができます。

 具体的には、主観的な表現を避け、客観的なデータや事実に基づいた表現をするように心がけましょう。また、相手の立場に立って表現することで、より共感を得ることができます。

自己啓発の習慣をつける

 クリティカルシンキングを実践する上では、常に自己啓発を行うことも大切です。自分自身の知識やスキルを向上させることで、より正確な判断を下すことができます。また、他者からのフィードバックを受け入れ、自分の思考プロセスを改善することも重要です。自己啓発を行うことで、より効果的なクリティカルシンキングを実践することができます。

 自己啓発の方法としては、書籍やセミナー、ワークショップなどに参加することが挙げられます。また、日々の情報収集や学習習慣の確立も大切です。


法人研修のことならリンクアカデミー

 多くの情報が行き交い、変化の絶えない現代社会では、情報を客観的に、正確に評価するためのクリティカルシンキングは、ビジネスの場においても大変重要なスキルです。また、判断材料としてデータを収集し、分析する工程は、必要不可欠となります。

 一方で、膨大なデータを適切に扱えず、勘や経験に任せた判断をしている人材がいるのも事実です。

 データを適切に取り扱うためのハードスキルと、思考し正確な評価をするソフトスキルは一見色の違う物に見えますが、クリティカルシンキングの質を上げていくためには、双方をうまく掛け合わせていく必要があります。

 弊社リンクアカデミーでは、データ処理と仮説検証の流れを体感できる原因究明研修や、分析手法を学ぶことができるデータ分析研修などをご用意しております。また、研修ではインプットとアウトプットを繰り返すことにより、確実に実行力を向上させる研修設計になっております。

 点や主観で物事をとらえず、データを適切に取り扱った結果として正確な評価をできる人材を増やすべく、研修や自己啓発としての学びに取り入れてみてはいかがでしょうか。

  課題別研修一覧 | 法人研修・IT研修ならリンクアカデミー 貴社の人事戦略を支援する研修プログラムがリンクアカデミーにはあります。 独自の診断サービスと幅広い形態での研修実績で貴社の問題を解決・支援いたします。 法人研修・IT研修ならリンクアカデミー


クリティカルシンキングに関するよくある質問

Q1:クリティカルシンキングとは?

A1:クリティカルシンキングとは、問題解決や意思決定を行う際に、客観的な視点や論理的な思考に基づいて判断を下す能力のことです。自分自身の思考に対して批判的に向き合い、情報を分析し、正確な判断を下すことが求められます。クリティカルシンキングを身につけることで、より効果的な意思決定や問題解決を行うことができます。

Q2:ロジカルシンキングとクリティカルシンキングの違いは?

A2:ロジカルシンキングとクリティカルシンキングは、似ているようで異なる概念です。ロジカルシンキングは、論理的な思考に基づいて答えを導き出すことを重視しています。一方、クリティカルシンキングは、批判的な思考に基づいて判断を下すことを重視しています。

 つまり、ロジカルシンキングは、論理的な手順を追うことで答えを導き出すことを目的としていますが、クリティカルシンキングは、情報を評価し、より正確な判断を下すことを目的としています。

Q3:クリティカルシンキングを身につけるには?

A3:クリティカルシンキングを身につけるには、以下の方法が挙げられます。

■自分自身の思考について振り返ること
■言葉遣いに気をつけること
■常に自己啓発を行うこと


まとめ

 クリティカルシンキングは、問題解決や意思決定を行う際に、客観的な視点や論理的な思考に基づいて判断を下す能力のことです。クリティカルシンキングを身につけることで、より正確な判断や効果的な意思決定ができるようになります。クリティカルシンキングを実践するためには、問題の定義、情報収集、分析、意思決定の4つのステップを守ることが重要です。また、自己啓発を行うことでスキルを向上させ、自分自身の思考について振り返ることで、より客観的な判断を下すことができます。

稲冨 健太
稲冨 健太
佐賀県出身。名古屋大学理学研究科にて物理を専攻。「伝統工芸」や「ものづくり」を応援したいという想いで、組織コンサルティング会社に就職し理念浸透・人事制度設計・人材育成・マネジメントなどに従事。独立後、中小・ベンチャー企業へのコンサルティングや商品開発の経験を基に精力的にライティング活動を実施。

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