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IF関数とは?基本の使い方から複数条件の設定方法までわかりやすく解説

目次[非表示]

  1. 1.ExcelにおけるIF関数とは?
    1. 1.1.IF関数の基本的な使い方
    2. 1.2.IF関数の活用例
  2. 2.論理式の種類
    1. 2.1.
  3. 3.IF関数で複数条件を設定する方法
    1. 3.1.AND関数:全ての条件を満たす数値を求める
    2. 3.2.OR関数:いずれかの条件を満たす数値を求める
    3. 3.3.AND関数とOR関数を組み合わせる
    4. 3.4.3つ以上の条件を入れ子にする
  4. 4.IF関数をさらに発展的に活用する方法
    1. 4.1.IF関数に計算式を設定する
    2. 4.2.IF関数を使って条件付き書式を設定する
  5. 5.IF関数に関連するExcel関数
    1. 5.1.IFS関数:複数の条件を指定する
    2. 5.2.COUNTIF関数:条件を満たすセルを合計する
    3. 5.3.SUMIF関数:条件を満たす数値の合計を求める
    4. 5.4.AVERAGEIF関数:条件を満たす数値の平均値を求める
    5. 5.5.IFERROR関数:エラーが発生したときの数値を設定する
  6. 6.IF関数でエラーが出た場合の原因と解決方法
  7. 7.まとめ

Excelの「IF関数」は、指定の条件によって処理を行う関数です。業務での表集計やデータ処理に欠かせない関数であり、基本の数式から応用パターンまでを幅広く使いこなすことで、作業効率が大幅に向上します。

今回は、IF関数の基本的な使い方から複数条件の設定方法・関連関数との組み合わせまで、IF関数の実践的な活用方法をわかりやすく解説します。

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ExcelにおけるIF関数とは?

IF関数は、指定した条件に応じて異なる値を返すExcelの基本的な関数です。条件が「真(TRUE)」であればある値を、「偽(FALSE)」であれば別の値を返す仕組みで、たとえば「点数が100以上なら“合格”、それ以外なら“不合格”」といった処理を行えます。

IF関数は業界・業種を問わずに幅広く用いられるExcelの基本スキルであり、使いこなせればさまざまな条件分岐処理をスピーディに行えるようになります。数式の入力は基本の構文に当てはめるだけの簡単な操作で完了するため、初心者でもすぐに習得できるでしょう。

IF関数の基本的な使い方

IF関数の基本的な構文は「=IF(条件, 真の場合の値, 偽の場合の値)」です。たとえば「=IF(A1>=70, “合格”, “不合格”)」と記述すると、A1の値が70以上なら「合格」、それ以外なら「不合格」と表示されます。

IF関数の活用例

IF関数は、日常業務でのさまざまな場面で活用できます。たとえば、売上成績に基づく評価を行う際に「=IF(B2>=500000, “Sランク”, “Aランク”)」という式を使えば、50万円以上の売上に対して自動的にSランクを設定できます。

ほかにも、出勤簿の管理をする際に「=IF(C3=“出勤”, 1, 0)」と入力することで、出勤日に「1」・それ以外に「0」を割り当てて出勤日数の集計をする方法もあります。

また、IF関数は数式内でほかの関数と組み合わせることもできるため、高度な条件処理にも柔軟に対応可能です。

論理式の種類

IF関数を入力する上で欠かせないのが、条件指定に用いる論理式です。たとえば、「A1>50」の「>」のように数値の大小を表す記号や「B2=”男性”」の「=」のように数値や文字列と一致するかを表す記号などです。

代表的な比較演算子には「=」「>」「<」「>=」「<=」「<>」などがあり、これらを使い分けることでセルの値や文字列に対する条件分岐を正確に行えます。

論理式

式の意味

=

等しい

>

より大きい

<

より小さい

<=

以上

>=

以下

<>

等しくない

IF関数で複数条件を設定する方法

数式に複数の条件を指定したい場合は、AND関数やOR関数などとIF関数と組み合わせて使用します。

AND関数:全ての条件を満たす数値を求める

AND関数は、指定した全ての条件が「TRUE」である場合に「TRUE」を返す関数です。IF関数と組み合わせることで、複数の条件を一括で判定できます。

たとえば、「売上が100以上かつ評価がA」のような複合条件を設定したいときは「=IF(AND(A1>=100,B1=“A”),“合格”,“不合格”)」と記述します。AND関数は全ての条件を満たす場合の値を求める際に有効です。

OR関数:いずれかの条件を満たす数値を求める

OR関数は、指定した複数の条件のうち、いずれか1つでも「TRUE」であれば「TRUE」を返す関数です。IF関数と組み合わせることで、「どれか1つでも当てはまる場合」の処理が可能です。

たとえば「=IF(OR(A1="遅刻",A1="欠席"),"注意","OK")」と入力すると、「遅刻」または「欠席」の場合に「注意」と表示されます。OR関数は柔軟な条件設定ができるため、特定の条件を幅広く使用する際に有効です。

AND関数とOR関数を組み合わせる

AND関数とOR関数を同時に組み合わせることで、より複雑な条件分岐も可能です。たとえば、「売上が100以上で、かつ担当者がAまたはBである場合に“優秀”と表示」したいときに「=IF(AND(C2>=100,OR(D2=“A”,D2=“B”)),“優秀”,“要改善”)」のように入力します。

このように複数の関数を用いれば、より複雑な評価ロジックにも柔軟に対応できます。

3つ以上の条件を入れ子にする

3つ以上の条件を段階的に評価したいときは、IF関数を入れ子(ネスト)方式にして記述します。たとえば、「80点以上は“優”、60点以上は“良”、それ以下は“可”」と表示する際は「=IF(A1>=80,“優”,IF(A1>=60,“良”,“可”))」といった数式にします。

入れ子の数が多いと数式が読みにくくなりますが、段階的な評価や優先順位付けをしたいときには有効な手段です。入力ミスを防ぐためにも、カッコの数や論理式の内容には十分注意しましょう。

IF関数をさらに発展的に活用する方法

IF関数をほかの関数と組み合わせることで、より高度な条件分岐処理にも対応できます。

IF関数に計算式を設定する

IF関数の中に計算式を組み込めば、条件に応じた数値計算を行えます。たとえば、「売上が100万円以上なら5%のインセンティブ、それ未満なら3%」という条件なら、「=IF(A1>=1000000,A10.05,A10.03)」と記述します。

このように、IF関数内で四則演算を直接指定することで、計算処理と条件分岐を同時に行うことができます。営業成績の評価や給与計算などで細かい処理が必要なときは、こちらの数式を活用しましょう。

IF関数を使って条件付き書式を設定する

IF関数とVLOOKUP関数を組み合わせれば、検索結果に応じた条件分岐処理にも対応可能です。たとえば、VLOOKUPで商品コードから価格を取得し、その価格が一定以上なら「高額商品」、それ以下なら「通常商品」と表示する場合は「=IF(VLOOKUP(A2,商品一覧!A:B,2,FALSE)>=10000,“高額商品”,“通常商品”)」のように記述します。

VLOOKUP関数と組み合わせることで、データベース検索と条件分岐を掛け合わせたより高度な分析を行えます。

IF関数に関連するExcel関数

ここからは、IF関数と類似した性質を持つExcel関数をいくつかご紹介します。

IFS関数:複数の条件を指定する

IFS関数は複数の条件を簡潔に記述できる関数で、入れ子のIF関数よりも数式を読みやすいのがメリットです。たとえば、「80点以上は“優”、60点以上は“良”、それ以下は“可”」と表示したい場合、「=IFS(A1>=80,“優”,A1>=60,“良”,TRUE,“可”)」のように記述します。

TRUEを最後に持ってくることで、全ての条件に該当しないケースにも対応できます。分岐条件が多い場合やネスト構文に慣れていない人は、こちらの関数を利用しましょう。

COUNTIF関数:条件を満たすセルを合計する

COUNTIF関数は、指定した条件に一致するセルの個数を数える関数です。たとえば、売上が10万円以上の件数を数えたい場合、「=COUNTIF(A2:A10,“>=100000”)」と記述します。

IF関数と組み合わせることで、条件分岐に応じた数の表示や、判定結果に応じたさらなる処理が可能になります。大量のデータから条件に合致する件数を簡単に把握できるため、集計作業の際に非常に便利です。

SUMIF関数:条件を満たす数値の合計を求める

SUMIF関数は、指定した条件に一致するセルの数値のみを合計する関数です。たとえば、売上が10万円以上のデータだけを合計する場合、「=SUMIF(A2:A10, “>=100000”)」と入力します。

こちらの関数は条件に合ったデータのみを抽出し、その合計値を瞬時に表示できるため、売上分析や目標管理の際に便利です。

AVERAGEIF関数:条件を満たす数値の平均値を求める

AVERAGEIF関数は、条件に一致するセルだけを対象にして平均値を算出する関数です。たとえば、合格者の点数だけで平均を出したい場合、「=AVERAGEIF(B2:B10,“>=60”)」のように記述します。

複数のデータから特定の条件に当てはまる数値だけを抽出して平均を算出できるため、成績評価や顧客分析などの幅広いシーンで活用できます。

IFERROR関数:エラーが発生したときの数値を設定する

IFERROR関数は、計算結果でエラーが出た際に、代わりの値やメッセージを設定できる関数です。たとえば「=IFERROR(A1/B1, “エラーです”)」と設定すれば、B1が0や空白などでエラーとなっても「エラーです」と表示されます。

こちらの関数はVLOOKUPや除算を含む関数と併用されるケースが多く、表の見栄えを整えたいときに有効です。

IF関数でエラーが出た場合の原因と解決方法

IF関数の値でエラーが発生するおもな原因は、数式の入力ミスや参照先のエラーなどです。エラーは関数の正しい記述や参照範囲の見直しで簡単に解決できるため、表示されたエラーメッセージをもとに関数を修正しましょう。

また、IFERROR関数を併用すれば、エラー時の表示を制御でき、見やすいデータに整えることも可能です。

エラーメッセージ

エラーの原因

#VALUE!

不適切な値が含まれている

#DIV/0!

0の除算

#REF!

参照セルが無効になっている

#N/A

参照セルの値がない・VLOOKUPの検索値がない

#NAME?

数式の誤入力

まとめ

IF関数は、条件に応じてデータの処理方法を分岐させることで、Excel業務を効率化できる便利な関数です。基本の使い方に加えて応用方法や関連する関数をマスターすれば、複雑な条件分岐もスムーズに指定できます。IF関数を正確に使いこなして、日々の業務の質と効率を高めましょう。

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リンクアカデミー編集部
リンクアカデミー編集部
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