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協調性とは?意味や重要性、強調性がある人・ない人の特徴などを徹底解説

目次[非表示]

  1. 1.協調性とはどういう意味か
  2. 2.企業が求める協調性とは?
    1. 2.1.伝統を重視している日本的な会社の場合
    2. 2.2.横の関係を重視している会社の場合
    3. 2.3.各従業員がプロとして独立している会社の場合
    4. 2.4.従業員が考える協調性とは
  3. 3.ビジネスシーンで協調性が重要視される理由やメリット
    1. 3.1.社会的手抜きを考慮する
    2. 3.2.仕事をスムーズに進めることができる
    3. 3.3.組織の風通しが良くなる
    4. 3.4.理念浸透がしやすくなる
    5. 3.5.働きやすさが向上する
  4. 4.「協調性がある人」に共通する特徴
    1. 4.1.観察力がある
    2. 4.2.相手を頭ごなしに否定しない
    3. 4.3.チームワークを重視している
    4. 4.4.コミュニケーション能力が高い
    5. 4.5.責任感がある
    6. 4.6.コンプライアンス意識がある
    7. 4.7.柔軟性がある
    8. 4.8.積極性がある
    9. 4.9.ポジティブである
  5. 5.「協調性がない人」に共通する特徴
    1. 5.1.否定から入る
    2. 5.2.自尊心が高い
    3. 5.3.相手の気持ちを考慮しない
  6. 6.企業が従業員の協調性を高める方法とポイント
  7. 7.面接で協調性があるかどうかを判断するには
  8. 8.法人研修のことならリンクアカデミー
  9. 9.データサイエンティストに関するよくある質問
  10. 10.まとめ


  「協調性」は、チームの仕事において非常に重要な要素です。協調性があるチームは、問題解決や目標達成に向けて力を合わせ、効率的に仕事を進めることができます。協調性を高めることで、チームの仕事がよりスムーズかつ効率的になり、目標達成に向けて一歩前進することができます。この記事では、協調性が高い人の特徴や、協調性を高める方法について詳しく解説します。


協調性とはどういう意味か

 協調性とは、チームやグループの中で他者の考え方や価値観を理解して、歩み寄ることができる性質のことを指します。協調性がない場合には、チームやグループの中で意見がぶつかり、折衷案を模索することが難しくなるため、全体としての活動も鈍化することがあります。協調性が高い人がいたり、チームとしての協調性が高まったりすると、共通の目的に向けた課題解決が行いやすくなる傾向があります。ビジネスシーンにおいても、仕事をチームで行うことが多いため、協調性は重要な要素であると言えます。


企業が求める協調性とは?

 「協調性がある」と言っても、協調性に対する認識は人それぞれ異なることがあります。特に、企業が考える協調性と、従業員が考える協調性の間には、その認識にズレが生じていることも少なくありません。企業によっては、協調性を人事評価の項目や基準として設けているため、協調性についての理解を深めておきましょう。

(こちらもチェック:「人事評価制度とは?メリット・評価項目・解消すべき課題について」)

伝統を重視している日本的な会社の場合

 終身雇用や年功序列といった、伝統を重視している日本的な会社の場合には、協調性は「自分の立場を守って、組織全体に貢献する姿勢や指向性」のことを指していることが多いでしょう。このような場合には、個人として得られる利益よりも、会社・組織全体として得られる利益の方を優先させることができるような協調性が求められます。

 組織に対する貢献は求められますが、自分に与えられている役割や立場を超えた取り組みや行動はあまり求められない傾向があります。また、自分の立場のみを守る姿勢についても奨励されません。自分の役割を全うしつつ、徐々に周囲に対する影響力を大きくしていくことで、自分ができることも多くなっていくのが特徴です。

横の関係を重視している会社の場合

 年次や役職にとらわれず、成果主義の傾向がある横の関係を重視している会社は、縦の階層的な秩序を守るよりも、よりフラットな関係性を構築することを求めています。そのため、協調性についても自主的に組織全体のことを考えて行動できるような協調性が求められます。伝統的な日本企業とは異なり、自分の役割範囲にとらわれずに積極的に周囲をフォロー・サポートする姿勢が奨励されます。

 フラットな関係性の中では、自分の立場や役割に留まり続けるよりも、周囲に対してある程度影響力を与えながら積極的な組織運営への参加、提案をすることで、協調性があると判断されます。そのため、社歴が浅い人や経験が少ない人でも、協調性を発揮することで組織の成果創出に貢献することができるため、チャンスは多い傾向があります。

各従業員がプロとして独立している会社の場合

 会社によっては、各従業員がプロフェッショナルとして独立して行動していることがあります。プロフェッショナル的な風土や仕組みがある会社では、それぞれが専門家として技術を磨いて、その技術を活用して成果創出をしています。その中では、自分の能力や技術を提供し合って、目標達成や成果創出をすることができるかが協調性の有無に関わってきます。

 プロフェッショナル型の会社では、社内にあるノウハウやナレッジを駆使することで、顧客の満足度を向上し売上を向上することができます。そのため、より機能的な連携ができる人が協調性があると判断されます。成果主義の制度を導入している会社や、専門家が集まってそれぞれの機能を果たしている会社などが、プロフェッショナルとしての協調性を求められる会社です。

従業員が考える協調性とは

 従業員目線での協調性は、企業が考える協調性とは異なることがあります。従業員が考える協調性とは、多くの場合「周囲の人に合わせることができる人」や「どんな人とでも仲良くできる人」などを指しています。

 企業が考える協調性が、基本的に会社全体の目標や組織としての目的を達成するために発揮されるもだといった考え方であるのに対して、従業員が考える協調性は、現状の和を保つために発揮されるものだといった考え方である点で、両者は異なると言えます。

 従業員目線での協調性に不足や間違いがあるというわけではなく、周囲の人と円滑な人間関係をつくることは、仕事を進める上でも重要なことです。しかし、会社として求めている協調性と、従業員が考える協調性の間の認識のズレが大きくなっていくと、それぞれの期待や満足の食い違いも大きくなっていきます。

 ただ単に人に合わせる、イエスマンになるといったことを続けるのではなく、目的のために建設的な議論や対話をしてくことで、より良い協調性を発揮することができるでしょう。


ビジネスシーンで協調性が重要視される理由やメリット

 ビジネスシーンでも重視されている協調性ですが、なぜ重視されているのでしょうか。協調性のある人を採用・育成し、チームの中の協調性を高めることで、企業にとって大きなメリットがあります。ここでは、ビジネスシーンで協調性が重要視される理由やメリットについてご紹介します。

社会的手抜きを考慮する

 「社会的手抜き」とは、フランスの農学者であるマクシミリアン・リンゲルマンが提唱した概念です。人間は集団で作業を行う場合には、それぞれが個人で作業をする場合よりも1人当たりの生産性が低下するといったことが分かっています。例えば、綱引きを行う場合には、1人で作業するときの力を100%とした場合、2人の場合は93%、3人の場合は85%、4人の場合は77%、5人の場合は70%といったように生産性が低下していくと言われています。

 ビジネスにおいても社会的手抜きは考慮するべきものであるため、それぞれの協調性を高めて目標に対して生産的な行動を行うことができる環境を整えることが求められています。

仕事をスムーズに進めることができる

 協調性を高めることで、仕事をスムーズに進めることができるといったメリットがあります。仕事は、1人で進めるものよりもチームで協力して進めるものの割合が多く、立場や役割、意見が異なる人同士で協力しています。そのため、協調性が高いチームの場合は、適切なコミュニケーションを取ってスムーズに仕事を進めることができると考えられます。効率的に仕事を進めることができれば、生産性が高まり、組織としての成果も高まるでしょう。

組織の風通しが良くなる

 協調性が高い人が集まる、協調性の高いチームである場合には、組織の中での風通しが良くなることが期待できます。協調性が高い人が多い場合には、それぞれが目的のために必要である議論や対話を積極的に行うため、意見や提案が多く挙げられることになります。1人1人が意見や提案をしやすい環境では、組織の中の風通しが良くなり、居心地の良い職場をつくることにつながります。風通しの良い組織では、それぞれのモチベーションも高まりやすくなるため、仕事の成果も創出しやすくなります。

理念浸透がしやすくなる

 協調性が高い人が集まっていると、会社全体での理念浸透もしやすくなると考えられます。協調性が高い人は、他者が言っていることに対する理解や共感ができる傾向があるため、会社として発信しているメッセージに対する理解・共感もしやすいでしょう。理念浸透ができている場合には、仕事に対する目的意識が高まるとともに、変化に応じた対応もしやすい傾向があるため、より良い組織運営につながります。

働きやすさが向上する

 働きやすさが向上するといったことも、協調性が高い人が集まることのメリットです。協調性が高い人が集まると、円滑な人間関係をつくることができるようになるため、それぞれが居心地が良い職場づくりを行うことができます。コミュニケーションが活性化すると、お互いに対する理解が深まり、それぞれの類似点や相違点に対する受容力も高まります。働きやすさはモチベーションやエンゲージメントの向上にもつながるため、大きなメリットであると言えます。


「協調性がある人」に共通する特徴

 協調性がある人には、いくつか共通する特徴があります。それぞれの内容を見ていきましょう。

観察力がある

 協調性がある人は、周囲のことに対する観察力に優れている傾向があります。周囲にいる人の感情の変化や、環境の変化に対する観察ができているため、その変化に敏感に反応することができます。周囲に対する観察力が高いと、些細な変化にも気づくことができるため、物事をスムーズに進めたり、人の気分を害さずに行動することができるようになります。人に合わせるというわけではなく、状況に応じた判断能力にも優れていると言うことができます。

相手を頭ごなしに否定しない

 協調性がある人は、相手を頭ごなしに否定しないといったことも特徴です。時には相手の意見を否定することも、ビジネスシーンでは重要なスキルとなりますが、最初から否定ありきで関わってしまうと、物事をうまく進めることができない可能性が高まります。協調性がある人は、自分の意見は持っていつつも、相手の意見や発言を一度受け止めることができます。その上で、より良い形にできるような提案をします。

チームワークを重視している

 チームワークを重視しているということも、協調性がある人の特徴です。チームワークを重視していない場合には、周囲との衝突が多くなったり、自分で仕事を抱え込んでしまったりといった状況になりやすく、業務効率や生産性、個人としての能率も高めることができません。協調性がある人は、自分1人では仕事を完全に進めることは難しいといったことを理解しており、適切に周囲の力を借りて、チームワークを重視しています。

 また昨今DX化が進む中で、さまざまなITツールを活用することで、ビジネスにおいても周囲の人と協調しながら業務を行うことができるようになってきました。働く場所や時間にとらわれず、コミュニケーションを取りながら連携をして作業を進めるためには、こういったITツールへの知見を深め、活用していくことが大切です。

コミュニケーション能力が高い

 協調性がある人の特徴として、コミュニケーション能力が高いといったことも挙げられます。協調性が高い人は、自分の意見を明確に伝えるとともに、相手の意見を正確に理解することができます。また、その発言や意見の背景にある相手の感情や考え方、価値観についても注目して考えることができることが特徴です。感情や考え方に対する理解ができていると、相手の発言の真意も把握しやすくなるため、より円滑な関係性を築くことができます。

責任感がある

 責任感があるといったことも、協調性が高い人の特徴です。協調性が高い人は、自分の仕事や行動に対する責任感を持っており、チームの中で自分がどのような役割を発揮するべきであるのかについても考えています。責任感がない人は、自分がチームや組織の中で影響力を持っているといった考え方ができないため、全体に対してマイナスな言動をすることがあります。協調性が高い人が集まっていると、組織に対してプラスの責任感を発揮してくれることが期待できます。

コンプライアンス意識がある

 協調性がある人は、コンプライアンスに対する意識も高いといった特徴があります。コンプライアンスとは、組織やチームの中だけではなく、社会全体での規範意識のことを指します。コンプライアンスに対する意識が低い場合には、チームとして設定しているルールを守ることができないだけではなく、法令違反を犯してしまい、会社としてのブランド損失や利益喪失につながる状況をつくる可能性があります。一方で、協調性がある人は規範意識を持って、自分の行動を見つめることができるでしょう。

柔軟性がある

 協調性がある人の特徴として、柔軟性があるといったことも挙げられます。協調性のある人は、柔軟に周囲の意見や提案を受け入れて、行動や考え方を変えることができます。柔軟な対応や軌道修正ができることで、目的や目標に対する手段を必要に応じて変化させることができます。その結果、組織として目指している方向性によりスムーズに近づくことが期待できます。協調性のある人を採用・育成することで、チーム全体が柔軟な強さを持つことができるでしょう。

積極性がある

 積極性があるといったことも、協調性がある人の特徴であると言えます。協調性がある人は、チームや組織で目指している目標を達成するための議論や対話を積極的に行います。自分の行動に対する客観性も持ち合わせているため、より効果的な行動や仕事をするように努めることができるでしょう。また、新しいアイデアやチャレンジに対して積極的に取り組むことができるため、それまでとは違ったより良い組織運営ができる機会をつくりやすくなります。

ポジティブである

 協調性がある人は、明るくポジティブであるといった傾向もあります。協調性がある人は目的や目標に応じて自分の行動を変化させて、物事を前に進めることができ、起こったことに対してもポジティブな反応や感情を抱きやすいでしょう。ポジティブな姿勢を続けていると、周囲に良い人が集まってくるため、困ったことがあっても協力して解決することがしやすくなります。社内の雰囲気も良くなるため、働きやすさの向上にもつながると言えます。


「協調性がない人」に共通する特徴

 協調性がある人に共通する特徴がある一方で、協調性がない人についても共通点があります。いくつかその特徴についてご紹介します。

否定から入る

 協調性がない人は、相手の発言や意見に対して否定から入るといった特徴があります。相手の意見よりも自分の意見の方が正しいといった考え方が前提にあるため、相手の意見を受け入れることなく、否定することから話を始めてしまいます。時には否定することも大切ですが、最初から否定ありきで話を進めると、チームで円滑な人間関係を築くことは難しくなってしまいます。

自尊心が高い

 自尊心が高いといったことも、協調性がない人の特徴として挙げられます。自分に自信を持って行動することは大切ですが、自尊心が高くなりすぎると、他人のことを見下した態度をとってしまうことがあります。自分の意見が受け入れられない場合にも、その事実だけが受け入れられずに、目的立脚の考え方ではなく、自分を守る行動に固執してしまう傾向があります。

相手の気持ちを考慮しない

 協調性がない人の特徴として、相手の気持ちを考慮しないといったことも挙げられます。協調性がない人は、自分の意見が一番であり、尊重されるべきであるといった考え方に陥りやすくなります。そのため、自分の意見を通すことを優先して、相手の意見や考え、感情を考慮しなくなってしまいます。人間は完全合理的な存在ではなく、感情で動く生き物であるため、気持ちを考慮しない言動は自分の協力者をなくす行為であると言えます。


企業が従業員の協調性を高める方法とポイント

 従業員の協調性を高めるためには、いくつかの方法がありますが、ベースとしては、以下のような「組織成立の3要素」を整えることが大切です。組織成立の3要素はアメリカの経済学者であるチェスター・バーナードが提唱したものであり、組織が成立するためには「共通の目的」と「協働意思」、「コミュニケーション」が重要であると言われています。

■共通の目的
 組織が目指す方向性や、実現したい目標のこと。共通の目的に対する共通認識を従業員が持っている状態を目指す。

■協働意思
 共通の目的を実現するために、それぞれがお互いに協力し合って働いているといった意識を持つこと。

■コミュニケーション
 共通の目的に対する協働意思を持つために、それぞれの相互理解や協力体制をつくるための対話。

 共通の目的の実現に向けた協働意思を、コミュニケーションを軸として生み出すことができていれば、目的立脚で協力することができる協調性を高めることができます。

 そのため、会社として共通の目的を分かりやすく掲げており、それに対する理解があるのかをまずは確認しましょう。その上で、それぞれの従業員が組織の一員であるといった意識を持つことができるコミュニケーションインフラが整っているのかを確認して、必要に応じて各階層や役割、立場からの受発信機会を設けることができる機会や仕組みを設けることが大切です。


面接で協調性があるかどうかを判断するには

 企業にとっては、協調性がある人を採用して、よりチーム全体での協力・連携を強めたいと思うものです。しかし、協調性があるかどうかは、見た目や外側では分からないことが多いため、採用面接の段階で話の内容から判断する必要があります。

 面接で応募者に協調性があるのかを判断するためには、チームワークについての質問をして、その回答内容を確認する方法があります。チームワークを発揮したエピソードや、チームワークの重要性を感じた話などについて質問して回答してもらうことで、チームに対するそもそもの考え方を把握するとともに、協調性を発揮した具体例を聞くことができます。

 他にも、人と衝突した時や人間関係のトラブルが起こった際にどのような対応をするのかといったこと、それに関するエピソードなどを聞くことでも、協調性を持っているかを判断することができます。


法人研修のことならリンクアカデミー

 従業員から見ても、企業から見ても、協調性のある組織をめざしていくことで、結果としてエンゲージメントの高さや業績の向上にもつながってきます。

 しかし、新型コロナウイルスの流行やIT技術の発達により、ビジネスモデルや事業構造が大きくデジタルに変化してきています。また、そのため、従業員の方々は日々、多様な場面で必要なスキルの学び直し、いわゆるリスキリングの必要に迫られています。ひとりひとりのできる喜びを創出することが、働き甲斐や組織への貢献度合いを高め、ひいては協調性のある組織風土を醸成することができます。

 弊社リンクアカデミーでは、ひとりひとりのスキルを可視化をする診断技術として、スキルサーベイを持ち合わせております。スキルサーベイの結果に合わせて従業員の方々が、明日からでも現場の業務を改善することができるような観点を、研修でお伝えしています。また、研修ではインプットとアウトプットを繰り返すことにより、確実に実行力を向上させる研修設計になっております。

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データサイエンティストに関するよくある質問

Q1:協調性とは?

A1:協調性とは、チームやグループの中で他者の考え方や価値観を理解して、歩み寄ることができる性質のことを指します。協調性がない場合には、チームやグループの中で意見がぶつかり、折衷案を模索することが難しくなるため、全体としての活動も鈍化することがあります。協調性が高い人がいたり、チームとしての協調性が高まったりすると、共通の目的に向けた課題解決が行いやすくなる傾向があります。ビジネスシーンにおいても、仕事をチームで行うことが多いため、協調性は重要な要素であると言えます。

Q2:協調性が無い従業員を解雇することは可能か?

A2:協調性が無いといった理由で、簡単に従業員を解雇することは難しいでしょう。解雇といった対応を取る場合には、その従業員の協調性がないことで、業務の遂行に著しい障害が生まれているといった事実や、組織として全体の士気が低下して会社としての秩序が乱れているといった事実が必要です。また、一度ではなく何度も注意・指導、サポートを行ったとしても改善が行われず、解雇をするしか手段がない状況であることが、解雇を実施できる要件となります。

Q3:面接で応募者の協調性を確認するには?

A3:面接で応募者の協調性を確認するためには、チームワークや人間関係についての質問を行って、それに対する回答を確認する方法があります。しかし、面接は人が行うものであるため、面接担当者の主観が入る可能性があります。そのため、適性検査のようなツールを活用して、客観的に協調性の有無を判断することも1つの方法です。


まとめ

 協調性は日常生活やビジネスシーンなど、様々な場面で必要となる要素です。協調性に対する認識は人それぞれであることが多く、しばしば企業と従業員の間でもその理解についてズレが生じていることがあります。協調性が高いチームをつくり、目的や目標に向けた柔軟な行動を促進するためには、採用時の見極めとともに、社内の環境づくりを積極的に行うことが大切です。

稲冨 健太
稲冨 健太
佐賀県出身。名古屋大学理学研究科にて物理を専攻。「伝統工芸」や「ものづくり」を応援したいという想いで、組織コンサルティング会社に就職し理念浸透・人事制度設計・人材育成・マネジメントなどに従事。独立後、中小・ベンチャー企業へのコンサルティングや商品開発の経験を基に精力的にライティング活動を実施。

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