マインドセットとは?意味・ビジネスでの活用ポイントを解説
目次[非表示]
- 1.マインドセットとは
- 2.マインドセットが重要な背景
- 3.心理学における2種類のマインドセット
- 3.1.成長型マインドセット
- 3.2.停滞型マインドセット
- 4.ビジネスにおける2種類のマインドセット
- 4.1.個人のマインドセット
- 4.2.組織のマインドセット
- 5.マインドセット教育とは
- 6.マインドセットを変えるポイント
- 6.1.自分のマインドセットを把握する
- 6.2.自分のいる環境を変える
- 6.3.学ぶ習慣を持つ
- 6.4.すぐに行動するようにする
- 6.5.目標を目に見えるようにする
- 6.6.成功体験を増やし、モチベーションを高める
- 7.法人研修ならリンクアカデミー
- 8.リンクアカデミーの研修導入事例
- 9.マインドセットに関するよくある質問
- 10.まとめ
物事を考える際には、何かしら固定観念や思考の癖を通して思考が行なわれます。この考え方のパターンのようなもののことを、マインドセットと呼びます。ビジネスシーンにおいても、どのようなマインドセットを持っているかによって、仕事のパフォーマンスが変化します。
一方で、マインドセットに対するフィードバックやアドバイスは抽象的なものになりやすく、場合によっては効果的ではないものになることがあります。マインドセットの意味や活用のポイントを理解して、マインドセットについての理解を深めましょう。
マインドセットとは
マインドセットとは、人が持っている考え方や好みなどのことを指します。心理学の分野でも用いられている言葉であり、「無意識の思考・行動のパターン」や「固定観念」、「思考をする際に生じる癖」といった意味を持っています。
ビジネスシーンにおいてもよく使われる言葉であり、仕事における成功や人間としての成長に関わっているものがマインドセットです。マインドセットは遺伝的なものではなく、意識の仕方や習慣によって変化するものです。
マインドセットが重要な背景
マインドセットは元々心理学の用語として生まれましたが、現在ではビジネスにおいてもよく用いられるようになっており、マインドセットに関する記事や書籍が多く目に入るようになりました。マインドセットに対する理解を深めたり、スキルを身に付けたりするために、マインドセット研修を行う企業も増えています。では、なぜビジネスにおいてマインドセットが重要視されているのでしょうか。
マインドセットが重要視されている理由として、「仕事の成果を出しやすくなる」「成長スピードが速くなる」といったものがあります。マインドセットの持ち方によっては、仕事に対する認識の仕方や取り組み方に違いが出てくるため、仕事の結果や個人としての成長度合いにも変化が生じます。
新しいことに挑戦することを「自分の経験になる」「成長の機会だ」と捉えるマインドセットの人は、新しい業務や役割が与えられた時にそれを前向きに捉えて積極的に取り組もうとします。その結果、順調に仕事を進めることができるようになることで、成果を創出して自分の知識やスキルを高めることができます。
一方で、新しいことに挑戦することを「安定性を損ねる」「負担が増える」と捉えるマインドセットの人は、同様の状況でも物事を前向きに捉えることができません。そのため、失敗に対する過度な警戒や恐怖、現状を変えることへの抵抗感が生まれて、仕事をスムーズに進めることが難しくなります。結果として、成果を上手く創出することができず、成功体験を積むことができません。
このように、どのようなマインドセットを持っているのかによって、成果と成長のスピードや質に差が出てきます。より良い成果や成長を実現するために、マインドセットは重要であると考えられます。
心理学における2種類のマインドセット
成長型マインドセット
成長型マインドセットとは、人間は努力の仕方次第でその能力や資質を成長させることができるといった考え方のことを指します。成長型マインドセットを持っている人は、物事に対して前向きな捉え方をすることができます。そのため、積極的に挑戦をして、上手くいくための努力を行うことができます。
また、新しいことや難しいこと対してもポジティブに捉えることができるのが、成長型マインドセットの人の特徴です。問題が発生した時には、その状況から何かを学ぼうとして、粘り強く結果を出そうとするでしょう。
停滞型マインドセット
停滞型マインドセットとは、人間が持っている能力や資質は努力をしても成長することはなく、一定のもので決まっているといった考え方のことを指します。停滞型マインドセットを持っている人は、物事に対して消極的であり、挑戦や努力を行うことができません。
新しいことをする機会があったとしても、良い面ではなく悪い面に目が向くことで、ネガティブな捉え方をすることが多くなります。一方で、現在の地位やポジションを守ることを優先するため、自分が優秀であることを周囲に誇示する傾向があります。そのため、失敗することを恐れており、自分に対して自信を持つことが難しいことが特徴です。
ビジネスにおける2種類のマインドセット
個人のマインドセット
個人としての経験やポリシー、時代背景などから形成される思考の特性のことを、個人のマインドセットと言います。先述した成長型マインドセットと停滞型マインドセットも個人のマインドセットに対して言えるものであり、多くの人はそれぞれの割合でどちらも併せ持っていると言えます。
個人のマインドセットは、経験や固定観念によって形成される場合や、価値観や信念によって形成される場合などがあります。経験や固定観念、価値観などから、「これはこういうものだ」といった先入観として思考の特性が生まれます。「チャレンジすることはいいことである」といったポジティブなものである場合もあれば、差別や偏見といったネガティブなものである場合もあります。
組織のマインドセット
マインドセットは個人だけではなく、組織についても存在しています。組織のマインドセットとは、理念や事業戦略、組織構成、商品・サービスの特性などから形成されており、その組織の風土や文化として現れるものです。
組織の特性として、どのような判断や行動を行うかといったことは、組織のマインドセットに影響されていることがあります。例えば、理念として「感動創造を実現する」といったものを掲げており、それが組織の中で浸透している場合には、それぞれの従業員が普段の仕事でより相手が感動するための取り組みや工夫を行うことが多くなります。商品・サービスについても、理念に沿ったものが開発や提供が行われやすくなるでしょう。
マインドセット教育とは
企業によっては、従業員に対してマインドセット教育を実施しているところがあります。マインドセット教育とは、マインドセットに関する基本的な知識についてや、マインドセットをより良いものにする方法についてなどを提供するものです。マインドセット教育を行うことで、以下のような効果を期待しています。
■従業員が自信を持てるようにする
従業員が成長型マインドセットを持てるようになることで、自分に対して自信を持つことができるようになります。自分の能力や資質は固定的なものではなく、自分の努力次第で伸ばすことができるといった考え方を持てると、物事に対して積極的に取り組むことができるようになります。
■良いキャリア形成を行えるようにする
マインドセット教育により、より良いマインドセットの持ち方を従業員が獲得することで、キャリア形成に対しても良い影響を与えることが期待できます。「マインドセットは変えられるものである」という特性を理解することで、目標を達成するため、夢や願望を実現させるために「変えられるもの」にフォーカスする意識が醸成されます。その結果、自分の能力や未来に対してポジティブに捉えることができるようになることで、キャリアイメージが浮かびやすくなり、キャリアアップにも積極的になることが期待できます。
マインドセットを変えるポイント
自分のマインドセットを把握する
マインドセットを変えるためには、まずは現状自分がどのようなマインドセットを持っているのかを把握することが大切です。現場のマインドセットを把握していないままにマインドセットの変化を行おうとすると、どのような取り組みや意識が必要か分からなくなるだけではなく、過剰に現在の自分を否定してしまうことになる可能性があります。
ある期間の中での出来事を振り返り、それぞれに対して自分がどのように感じたのかや、自身のマインドセットの特徴を把握することが大切です。
自分のいる環境を変える
マインドセットは、「伝播する」という特性を持っているため、環境や人間関係によって多かれ少なかれ影響を受けるものです。
もちろん、自身の目標や願望を実現させるためにも、環境といった「変えられないもの」ではなく「変えられるもの」にフォーカスすることが重要ですが、自分自身でマインドセットを変える努力をしている場合でも、周囲の環境によっては上手く良いマインドセットが定着しないことがあります。
停滞型マインドセットの人が、成長型マインドセットに変えたいと思うのなら、成長型マインドセットの人との関わりを持つことが重要です。このように、自身のいる環境や人間関係を変えることで、マインドセットが変わるきっかけになることも、少なくはありません。
学ぶ習慣を持つ
学ぶ習慣を持つことも、マインドセットを変えるためには大切です。読書や講座の視聴など、何かをインプットする習慣を身につけることで、マインドセットをより良いものにすることができます。学ぶ対象としては自分の興味のあるものから始めても構いません。マインドセットそのものについて学んでみる場合もあれば、仕事や趣味で気になっていることについて学ぶ場合でも、まずは習慣を始めてみることが重要です。
すぐに行動するようにする
すぐに行動をする意識を持つことは、マインドセットを変えるためには重要な要素です。マインドセットを変えるために何かを考えていたとしても、行動しなければ現状から変化を起こすことは難しくなります。行動が遅くなることで、問題に対して対処するタイミングを逃してしまったり、時間がなくなってしまったりといったことが起こる可能性が高くなります。
準備をすることも大切ですが、まずは行動しながら軌道修正をするといった意識を持っておくことで、新しい考え方に触れる機会が増え、自分の習慣を変えるタイミングを早めることができるでしょう。
目標を目に見えるようにする
自分が目指したい状態や、ありたい姿などがあり、そのためにマインドセットを変えていきたい場合には、その目標を目に見えるようにすることが大切です。人間は、五感の中でも視覚によって知覚する割合が圧倒的に多いと言われています。
自分の意識や認識を形作る際には、視覚で得た情報をもとにしていることが多く、視覚に入れる情報を変えることはマインドセットを変えるためには重要なことであると言えます。
個人や組織の目標、そしてそれに対する現在地を見える化していくことで、実現するために必要な課題が明確化されると同時に、ポジティブなマインドセットへと変化を促すことができるでしょう。
成功体験を増やし、モチベーションを高める
常に成長型マインドセットを保つためには、高いモチベーションを維持することが必要です。そのためには、日々の経験から学びを得て成長していることを感じたり、成功体験を得たりすることが重要になります。
そのために、日報や面談等を通し、自身の行動や思考を振り返る機会を設けたり、研修など個人に学びの機会を提供することで、より前向きな思考を持ちながら、問題解決に取り掛かれる社員を育成することが出来るでしょう。
法人研修ならリンクアカデミー
成長型マインドセットを持つ人は、失敗や挫折をしても、その事実から目をそらさずに、問題解決に取り掛かります。また、マインドセットは「伝播する」といった特性があるので、このようなマインドセットを持つ人を増やすことで、企業のさらなる飛躍に繋がるでしょう。
このような、ポジティブなマインドセットを育むためには、組織や個人の目標を見える化することや、個人の成功体験を積み重ねていく事が大切です。
昨今は国によるDX推進、そしてコロナ禍を背景に、企業はデジタル化を後回しにできなくなっています。その中で、「自社内でもDX化を進めなくてはいけないが、何を目標に置き、何から手をつけるべきか分からない。」といった声や、「事業モデルの変更に伴い、所属部署が変わったが、求められるスキルが変わり、貢献実感が少ない。」「どんな変化にも対応できるスキルを習得する機会が欲しい。」という声が多く上がっているのが実情です。
その中でリンクアカデミーでは、組織や個人のITスキルやナレッジを可視化するための、デジタルスキルやITナレッジサーベイを保有しています。また、個人に成功体験を積んで頂くためにも、サーベイの結果をもとにした、最適な研修プランのご提供まで、ワンストップでご支援させていただいております。
これまで
・㈱アビバが提供してきたパソコンスキルの講座提供
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リンクアカデミーの研修導入事例
・ネットワンシステムズ株式会社様
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・株式会社トーコン様
マインドセットに関するよくある質問
Q1:マインドセットはなぜ必要?
A1:マインドセットが重要視されている理由として、「仕事の成果を出しやすくなる」「成長スピードが速くなる」といったものがあります。マインドセットの持ち方によっては、仕事に対する認識の仕方や取り組み方に違いが出てくるため、仕事の結果や個人としての成長度合いにも変化が生じます。特にビジネスにおいては、成果創出や人材育成においてマインドセットが大きく影響すると考えられているため、マインドセットに対するアプローチが重要視されています。
Q2:マインドセットの種類
A2:マインドセットには、以下のように「成長型マインドセット」と「停滞型マインドセット」があると言われています。
■成長型マインドセット
成長型マインドセットとは、人間は努力の仕方次第でその能力や資質を成長させることができるといった考え方のことを指します。成長型マインドセットを持っている人は、物事に対して前向きな捉え方をすることができます。そのため、積極的に挑戦をして、上手くいくための努力を行うことができます。
■停滞型マインドセット
停滞型マインドセットとは、人間が持っている能力や資質は努力をしても成長することはなく、一定のもので決まっているといった考え方のことを指します。停滞型マインドセットを持っている人は、物事に対して消極的であり、挑戦や努力を行うことができません。
Q3:マインドセットを変えるには?
A3:マインドセットを変えるためには、まずは自分がどのようなマインドセットを持っているのかを把握します。マインドセットの特性を確認した後には、どのようなマインドセットを持ちたいのかを明確にして、その目標を目に見える形にします。そして、住む環境や関わる人を変える、学ぶ習慣を身につけてすぐに行動する癖をつけるといった工夫を行うことで、マインドセットを変えやすくなります。
まとめ
どのようなマインドセットを持っているのかによって、仕事における成果や成長が変わってくると言われています。マインドセットには成長型マインドセットと停滞型マインドセットがあり、それぞれどちらが優位かによって、行動や考え方が変化します。企業はマインドセット教育を行うことで、従業員のマインドセットを変えて、自信を持てるようにしたりキャリアに対して前向きになれるようにしたりといった効果を生み出すことができます。