モチベーションとは?意味や低下の要因、測定方法、維持・向上のポイントを徹底解説
目次[非表示]
- 1.モチベーションとは?
- 1.1.モチベーションの意味・定義
- 1.2.ビジネスにおける「モチベーション」の意味
- 2.モチベーションの使用例
- 2.1.「モチベーションが上がる」
- 2.2.「モチベーションが下がる」
- 3.モチベーション(動機付け)の種類
- 4.モチベーションが低下する仕組みや背景
- 5.モチベーションが低下することの業績悪化への影響
- 6.従業員のモチベーションを測定する方法
- 6.1.モチベーションサーベイとは
- 6.2.モチベーションサーベイを実施する効果
- 7.従業員のモチベーションを可視化する方法
- 7.1.モチベーショングラフとは
- 7.2.モチベーショングラフの描き方・手順
- 7.2.1.①時間軸の中でのモチベーションの上がり下がりを描く
- 7.2.2.②モチベーションが高い点、低い点での要因や理由を書き込む
- 7.2.3.③その要因に対して、自分が感じたことや学んだことを書き込む
- 7.2.4.④モチベーショングラフの全体像を見て、共通点を探す
- 7.3.⑤自分のモチベーションの特性や源泉を考える
- 8.従業員のモチベーションが低い原因
- 8.1.評価への納得感がない
- 8.2.仕事の意味を感じられない
- 9.企業が従業員のモチベーションを管理する方法
- 10.モチベーションマネジメントの成功事例
- 10.1.BIPROGY株式会社(旧 日本ユニシスグループ)
- 10.2.佐竹食品株式会社・株式会社U&S
- 10.3.株式会社ダイメイ
- 11.従業員のモチベーションを維持する、高めるためのポイント
- 11.1.会社に対するモチベーション向上のポイント
- 11.2.上司に対するモチベーション向上のポイント
- 11.3.職場に対するモチベーション向上のポイント
- 12.モチベーションを管理する際の注意点
- 12.1.「やりたい」の不足に注意する
- 12.2.「やらなきゃ」の不足に注意する
- 12.3.「やれそう」の不足に注意する
- 13.従業員のモチベーションを向上させる企業への効果・メリット
- 13.1.売上や利益を向上できる
- 13.2.離職率を低下させることができる
- 13.3.企業価値が高まる
- 14.モチベーション向上のための具体的な施策
- 14.1.適切な人材配置
- 14.2.人事評価制度の充実
- 14.3.社員との企業方針の共有
- 14.4.非金銭的インセンティブの導入
- 15.従業員のモチベーションを下げてしまうNGな施策例
- 15.1.高すぎる目標設定
- 15.2.行き過ぎたマイクロマネジメント
- 15.3.コミュニケーションコストのカット
- 15.4.過剰な裁量を与える
- 15.5.唐突な組織施策の実施
- 16.モチベーションが高い従業員の特徴とは
- 17.モチベーションが低い従業員の特徴とは
- 18.モチベーションに関連する代表的な理論・心理学的法則
- 18.1.マズローの欲求5段階説について
- 18.2.ハーズバーグの二要因理論について
- 18.3.期待理論について
- 18.4.マクレランドの欲求理論について
- 18.5.ピグマリオン効果について
- 18.6.自己効力感について
- 19.モチベーションと似た言葉との違い
- 19.1.テンションとの違い
- 19.2.士気(モラール)との違い
- 20.法人研修のことならリンクアカデミー
- 21.モチベーションに関するよくある質問
- 22.まとめ
モチベーションは、個人の行動や業績に大きな影響を与える要因であり、その向上は生産性や成果の向上につながることが知られています。しかし、モチベーションの維持や向上は容易なことではなく、様々な要因が絡み合っています。本記事でご紹介する内容をもとに、モチベーションの意味や低下の要因、その維持や向上のポイントについてご参考にしてください。
モチベーションとは?
様々な場面で使われている「モチベーション」という言葉ですが、どのような意味を持つのでしょうか。ここでは、モチベーションの意味や定義、ビジネスでの意味などをご紹介します。
モチベーションの意味・定義
モチベーションとは、何かをやる、行動する時の動機といった意味を持つ言葉です。モチベーションはやる気や意欲といった意味としても用いられることが多いですが、イメージとしては行動をする際の原動力のようなものだと考えると良いでしょう。
モチベーション(motivation)はラテン語の「move」を語源としていると言われており、「目的や目標のために動く、動かす」といった意味が含まれています。
ビジネスにおける「モチベーション」の意味
ビジネスシーンにおいても、モチベーションという言葉はよく使われています。ビジネスでのモチベーションは、仕事に対する意欲や、組織に貢献する気持ちといった意味として用いられることが多いです。仕事に対するモチベーションを維持する、アップする取り組みを行うことで、業務に対するポジティブな姿勢を生み出し、結果として生産性を向上することができます。
モチベーションの使用例
モチベーションという言葉を使う時には、よく「モチベーションが上がる」「モチベーションが下がる」といった使い方がされます。それぞれの意味や内容を知っておくことで、適切な「モチベーション」の使い方をすることができます。ここでは、モチベーションの使用例についてそれぞれご紹介します。
「モチベーションが上がる」
日々の生活の中で、自分自身のモチベーションを向上したり、チームや他の人のモチベーションを上げたりといったことに向けて取り組みをしている人も多いのではないでしょうか。
最近はこれまでよりも従業員のモチベーションにフォーカスして組織運営を行う企業も多くなってきており、モチベーションが上がる施策の実行が日々行われています。モチベーションが上がることで、行動する意欲が湧き上がるようになり、考えていたことをしっかりと実行し切ることができるようになります。また、モチベーションが上がることで、仕事に対する意欲や充実感も高まりやすくなります。
「モチベーションが下がる」
「モチベーションが上がる」といった使い方とともに、「モチベーションが下がる」といった使い方もされています。モチベーションが下がっている時には、行動や仕事への意欲が低くなり、実行のスピードやクオリティが低下することになります。
モチベーションが低い状態が続くと、自分自身が感じる充実感や達成感が高まらないだけではなく、周囲に対するネガティブな影響も与えることになります。モチベーションが低い状態が伝播すると、チームとしての生産性も低下して、組織成果が創出しにくくなるため、注意が必要です。
モチベーション(動機付け)の種類
モチベーションは「動機付け」とも呼ばれており、仕事に対する意欲ややる気を向上させるものだと言えます。動機付けには「外発的動機付け」と「内発的動機付け」の2種類があり、それぞれ特徴があります。ここでは、それぞれについてその内容をご紹介します。
①外発的動機付け
外発的動機付け(外発的モチベーション)とは、自分の中で動機付けを行うのではなく、外部の要因から発生するモチベーションのことを指します。動機付けは、主に「報酬」から発生します。報酬とは、「金銭報酬」と「感情報酬」に分けることができ、それぞれ動機付けのためには重要な要素です。
外発的動機付けは主には「金銭報酬」から発生すると言えます。給与や賞与、インセンティブを獲得したい、向上したいといった気持ちが生まれることで、行動する意欲が湧きます。外発的動機付けで気をつけるポイントは、「外発的動機付けは無限に提供することができるものではなく、有限なものである」ということです。
例えば、給与には原資があるため、上限なく上げることは難しいでしょう。広い視点で見ると、「誰かの所得が上がれば、他の誰かの所得が下がる」といったシーソーゲームの側面もあります。
外発的動機付けは、ポイントをおさえ適切なタイミングで提供することで、その効果を高めることができます。
②内発的動機付け
外発的動機付けが外部の要因から意欲を高めるものであるのに対して、内発的動機付けは自分の心や内面から意欲を高めることを指しています。内発的動機付けは、「金銭報酬」よりも「感情報酬」により引き起こされる側面が強く、損得勘定を抜きにして目的・目標そのものに対する自発的な意欲を湧かせる側面が強いと言えます。
多くの人が趣味や好きなことに没頭して、他のことを気にせずに集中して活動したことがあるのではないでしょうか。この際は、何かを地位や金銭を得たいというよりは、ただ達成したい、成し遂げたいといった気持ちで動いています。
内発的動機付けがうまく機能していると、より高い集中力を発揮することができるようになり、パフォーマンスも向上しやすいといった特徴があります。また、内発的動機付けは上限なく意欲を引き出せるといった特徴もあるため、企業経営においては内発的動機付けをどれだけ行うことができるかといったことが、重要なテーマとなります。
モチベーションが低下する仕組みや背景
モチベーションが低下することには、仕組みや背景があります。現在は多くの企業がその経営スタイルを変更している時代でもあり、それによりかえってモチベーションが低下するケースが見受けられます。ここでは、企業の制度の変更によりモチベーションが低下するケースについて、その背景をご紹介します。
成果主義への移行
近年は市場の変化が激しくなっており、企業を取り巻く環境も刻々と変わっているため、成果主義を導入してより成果創出にフォーカスした経営を目指す企業も多くなっています。しかし、ただ成果主義に変更するだけでは逆に従業員のモチベーションが低下する可能性があります。
成果主義を導入することで、いつも成果を上げることができる従業員はモチベーションが上がるかもしれません。しかし、成果が不安定であったり、売上に直結しない部署で働いていたりといった従業員については、自分の存在意義が不安になってモチベーションが低下する可能性があります。
年功序列制度の廃止
従来の日本企業では、年功序列の雇用体系を採用しており、勤続年数が多くなれば自然と給与も向上するといった構造がありました。しかし、昨今では流動的な経営環境や人材環境に対応するため、年功序列制度を廃止する企業が増えています。
年功序列を廃止することで、より柔軟な経営を行うことができるというメリットがありますが、従業員のフォローをしない場合にはモチベーションが低下する恐れがあります。これまでは長く働いていればある程度の地位や給与を得られることをモチベーションにしていた人に対して、お金やポスト以外の魅力付けを行うことが必要です。
モチベーションが低下することの業績悪化への影響
従業員のモチベーションが低下することで、業績が悪化する可能性があります。従業員のモチベーションは、仕事における目的や目標に向かうための原動力となります。そのため、モチベーションが低下すると、仕事に対する意欲も低下することになり、仕事のスピードやクオリティが低下します。
仕事のスピードやクオリティが低下すると、利益を創出するまでに時間がかかったり、利益を生み出せなかったりといったことが起こる可能性が高まります。特に、現在は従業員1人1人の行動やアイデアが企業の競争優位性となる時代であるため、従業員のモチベーションと業績には深い関係があると考えられます。
業績が下がることで、従業員は「頑張っても仕方ない」「やりがいがない」と感じて、更にモチベーションが低下するといった、負の循環が生じることがあります。
従業員のモチベーションを測定する方法
従業員のモチベーションを測定することで、現在の状況を把握するとともに自社の課題を発見することができます。モチベーションを測定するためには、どのような方法があるのでしょうか。
モチベーションサーベイとは
従業員のモチベーションを測定する方法として、モチベーションサーベイがあります。モチベーションサーベイには、従業員満足度調査やエンゲージメントサーベイといった様々な種類があります。それぞれ特徴がありますが、基本的には従業員が会社に対して感じている満足度や愛着度などを測定することになります。
(こちらもチェック:【事例あり】エンゲージメントとは?ビジネスでの意味や高める為のポイントを解説)
モチベーションサーベイを実施する効果
モチベーションサーベイを実施することで、従業員のモチベーションの状態を適切に把握することができます。組織をより良いものにするためには、「診断」と「変革」のステップを踏むことが大切です。
(参考:診断と変革のステップ)
そのため、まずはモチベーションサーベイを活用して組織状態を可視化・数値化して適切に把握することが重要です。自社に合ったモチベーションサーベイのサービスを活用することで、モチベーションの測定をスムーズに行うことができるでしょう。
従業員のモチベーションを可視化する方法
従業員のモチベーションを可視化するためには、モチベーショングラフという方法が活用できます。ここでは、モチベーショングラフについての説明と、その描き方をご紹介します。
モチベーショングラフとは
モチベーショングラフとは、自分のモチベーションの高低を可視化して、その源泉を探るためのツールです。自分の人生の中で、どのようなタイミングでモチベーションが向上し、どのような要因でモチベーションが低下したのかを振り返って整理することで、自分のモチベーションに対する理解を深めることができます。
モチベーションは実際に見えるものではないため、従業員にモチベーショングラフを描いてもらうことで、自分自身の棚卸しをしてもらうとともに、モチベーションの特性について把握することができます。
(参考:モチベーショングラフの例)
モチベーショングラフの描き方・手順
モチベーショングラフの描き方の手順としては、以下のようなものがあります。
①時間軸の中でのモチベーションの上がり下がりを描く
②モチベーションが高い点、低い点での要因や理由を書き込む
③その要因に対して、自分が感じたことや学んだことを書き込む
④モチベーショングラフの全体像を見て、共通点を探す
⑤自分のモチベーションの特性や源泉を考える
①時間軸の中でのモチベーションの上がり下がりを描く
まずはA3やA4程度の大きさの白紙を用意します。その中に横軸として「時間」、縦軸として「モチベーションの高さ」を描きます。モチベーションの高さは0を起点としても良いですし、マイナスを入れても構いません。
横軸の時間軸については、1年間を設定しても良いですが、より詳細にモチベーションの把握をしたい場合には「入社〜現在」「内定〜現在」「学生時代〜現在」といったように範囲を広げても良いでしょう。
時間軸の中で、モチベーションがどのような状態であったのかを描きます。ここでのポイントは、「ずっと高い」「ずっと低い」といった描き方ではなく、ある程度メリハリをつけて描くことで、その後の分析が行いやすくなります。
②モチベーションが高い点、低い点での要因や理由を書き込む
時間軸に対するモチベーションの上がり下がりを記入することができた後には、モチベーションが高まっている点や低くなっている点について、その理由や要因を書き込みます。書き込む内容は人によって異なるため、正直にその時に要因となったものを描きましょう。具体的な出来事がある場合には、その出来事を事実のまま書き込みます。全ての高低差がある部分で要因や原因を書き込んでも良いですが、特に印象的なポイント、ターニングポイントについて重点的に書き込んでも良いでしょう。
③その要因に対して、自分が感じたことや学んだことを書き込む
モチベーションの上がり下がりの要因を書き込んだ後には、その当時にどのようなことを感じたかや、どのようなことを学んだかについて書き込みます。モチベーションが上がった、下がった時に自分がどのような感情を抱いたのかを振り返ることは、自分のモチベーションの特性や源泉を考える際に必要な材料となります。
中にはトラウマや嫌なこともあるかもしれませんが、できるだけありのままを書き込むことで、自分自身を深く見つめることができます。
④モチベーショングラフの全体像を見て、共通点を探す
ここまでの作業で、白紙の中に書き込むべき内容は大体記入できています。モチベーションの高低に関わる要因まで書き込むことができた後には、改めてモチベーショングラフ全体を見渡して、自分自身の感情や行動の共通点や類似点を探します。
共通点を探すことで、自分がどのようなシチュエーション、状況の中で、どのようにモチベーションが上がり下がりするのかを知ることができます。
⑤自分のモチベーションの特性や源泉を考える
共通点を探すことができた後には、自分のモチベーションの特性や源泉として整理します。どのようなタイミングでモチベーションが上がるのか、または下がるのかなど、モチベーショングラフを通して分かったことを書き出しましょう。
従業員のモチベーションが低い原因
従業員のモチベーションがずっと高いといったことは少なく、モチベーションが低くなることもよくあるでしょう。従業員のモチベーションが低下する理由としては、様々なものがあります。ここでは、従業員のモチベーションが低下する原因として、代表的なものをご紹介します。
評価への納得感がない
評価への納得感がない場合には、従業員のモチベーションは低下する傾向があります。評価への納得感がないということは、給与が上がらないといったことへの不満だけではなく、「自分のことをちゃんと見てくれていない」といったことへの不満も含まれます。社内の人事評価制度がしっかりと整っていない場合には、評価が曖昧であり、主観の要素が多くなってしまうため、従業員は評価への不満を抱きやすいでしょう。
仕事の意味を感じられない
仕事の意味や意義を感じられない場合にも、従業員のモチベーションは低下します。仕事は、以下のように「手段」「目的」「意義」といった段階で抽象化することができます。この中で仕事に対する認識が「手段」のみになっている場合には、日々の作業をこなすといった意識になりやすく、仕事にやりがいを感じづらくなります。人は近視眼になりやすく、忙しさによって仕事の意義などを感じづらくなりやすいですが、適切に仕事を手段としてだけではなく、その目的や意義についても感じられる機会を提供することが大切です。
(参考:仕事の手段・目的・意義)
企業が従業員のモチベーションを管理する方法
企業が従業員のモチベーションを管理して、その才能やパフォーマンスを発揮してもらうためにはどうすれば良いのでしょうか。ここでは、モチベーションを管理する方法について、その注意点とともにご紹介します。
モチベーションマネジメントとは
モチベーションマネジメントとは、従業員のモチベーションの状態を適切に把握して、モチベーションを維持・向上する取り組みのことを指します。モチベーションマネジメントを実施することで、従業員はモチベーション高く仕事に取り組むことができるようになり、結果として仕事に対する意欲が高まり、業務効率や生産性が向上するようになります。
モチベーションマネジメントを実施する際の注意点
モチベーションマネジメントを実施する際には、モチベーションの高さを構成する要素について把握し、それぞれに対する適切な現状把握や対応を行うことが大切です。モチベーションの高さは、以下のように「やりたい(目標の魅力)」「やらなきゃ(危機感)」「やれそう(達成可能性)」で構成されています。
(参考:モチベーションの公式)
まずは、モチベーションの高さがこの3つで構成されているということを理解しましょう。その上で、「やりたい」と感じられていないのか、「やれそう」という意識が薄いのか、「やらなきゃ」という意識が高すぎるのかといった状況把握を行い、それぞれに応じたサポートを行いましょう。
モチベーションマネジメントの成功事例
実際にモチベーションマネジメントに取り組み、成果を出している企業はあるのでしょうか。ここでは、モチベーションマネジメントの成功事例についてご紹介します。
BIPROGY株式会社(旧 日本ユニシスグループ)
BIPROGY株式会社(旧 日本ユニシスグループ)は、東京に本社を置くクラウドやアウトソーシングなどのサービスビジネス、コンピュータシステムやネットワークシステムの販売・賃貸、ソフトウェアの開発・販売および各種システムサービスを行っている企業です。
同社では、従業員を対象にしたモチベーションサーベイを実施して、モチベーションマネジメントのPDCAサイクルを回しています。当初は経営陣が2年に1度サーベイの結果を確認して経営判断の材料にするといった活用方法でしたが、中々施策まで落とし込むことができない状況でした。
そこで、中期経営計画に合わせたサイクルでサーベイを実施するとともに、管理職向けのワークショップを行うことで、組織改善の習慣化を図りました。結果として、従業員のモチベーションとともに売上や営業利益を向上することに成功しています。
佐竹食品株式会社・株式会社U&S
佐竹食品株式会社・株式会社U&Sは関西を中心としてスーパーの経営をしている企業です。同社では、「従業員が楽しく働けるスーパー」「日本一楽しいスーパー」といった目標を掲げて、モチベーションマネジメントに取り組んでいます。
当初は会社の規模が拡大する中で、従業員が会社として大切にしたいことを大切にしてくれているか、本当に楽しんで仕事をすることができているかといったことが分かりづらくなっていました。
そこで、モチベーションサーベイを活用して、理念経営へと取り組みました。各階層での研修の実施、モチベーションの高さでの表彰などを行うことで、従業員全体のモチベーションアップを実現しています。
株式会社ダイメイ
株式会社ダイメイは、関西を中心としてプラスチック外観部品の製造や、超精密金型制作、及びそのメンテナンスを行っている企業です。同社では、それぞれが指示通りに仕事をしている一方で、重複した仕事をしたり、仕事の抜け漏れが生じたりといった状況が続いていました。
そこで、モチベーションサーベイを活用して、コミュニケーションの活性化に取り組みました。結果として、それぞれの連携度合いが高まって、利益を出せるように変化しました。
従業員のモチベーションを維持する、高めるためのポイント
従業員のモチベーションを維持・向上するためには、モチベーション向上のポイントをおさえておくことが大切です。モチベーション向上のポイントとしては、「会社」「上司」「職場」のそれぞれがあります。ここでは、その内容についてご紹介します。
会社に対するモチベーション向上のポイント
会社に対するモチベーションとは、会社の方針に対して理解や共感をして、その達成のために頑張りたいと思う原動力のことを指します。会社に対するモチベーションを向上するためには、社会心理学上以下の4つの魅力を感じてもらう取り組みを行うと良いとされています。
■目標の魅力
目標の魅力とは、経営理念やビジョン、事業戦略のような、会社として目指している目標に対して感じる魅力です。自分のいる会社がやっていることが、社会的な意義があって多くの人からの共感を集めるものであると感じた時に、従業員は会社に対するモチベーションが向上します。
■活動の魅力
活動の魅力とは、事業内容や仕事内容といった、会社の中で活動する内容に対して感じる魅力のことを指します。事業内容や仕事内容が、世の中のためになるものであったり、やりがいのあるものであったりする場合には、従業員は会社に対してのモチベーションが高くなります。
■風土の魅力
風土の魅力とは、会社にいる人材やチームの雰囲気に対して感じる魅力のことを指します。会社の中にいる人が魅力的であったり、自分の所属しているチームの居心地が良いと感じたりする場合には、風土の魅力を感じやすくなります。全社として、「同じところを目指す仲間がいる」と感じることで、会社に対するモチベーションが高まりやすくなります。
■特権の魅力
特権の魅力とは、福利厚生や設備環境など、会社にいることで得られる待遇に対して感じる魅力のことを指します。給与や評価に対して納得できるかや、自分の働く環境が適切なものであるのかなどが、この魅力を感じるかどうかに関わります。自分が得られる待遇に対して納得できる場合には、会社に対するモチベーションが高まります。
(参考:従業員が組織に感じる4つの魅力)
上司に対するモチベーション向上のポイント
上司に対するモチベーションとは、「この上司と一緒に働きたい」「この上司のために頑張れる」といった意識を持つことができる状態のことを指します。上司に対するモチベーションが高い場合には、上司との関係性が円滑になり、コミュニケーションコストも削減することができます。
上司に対するモチベーションを向上させるためには、以下の4つの観点について、上司がその機能を発揮できているのかを確認することが大切です。
■情報提供
自部署の方針や役割期待などについて、上司が部下に対して情報を提供しているのかといったことを指します。
■情報収集
部下の業務状況やコンディションなど、部下がどのような状態であるのかについてタイムリーに把握しているかといったことを指します。
■判断行動
素早い意思決定や、自部署で必要な基準の明示などができているかについてを指します。
■支援行動
部下の意見をしっかりと聞いて、必要に応じてサポートをすることができているかを指します。
職場に対するモチベーション向上のポイント
職場に対するモチベーションとは、自分が働いている職場が居心地がいいと感じて、周囲のメンバーと一緒に仕事を頑張ろうと思う状態のことを指します。職場に対するモチベーションを向上することで、職場内での連携度合いが高まり、それぞれが協力して仕事を進めることができるようになります。
職場に対するモチベーションを向上するためには、以下の4つの観点について、どのような状況であるのかを把握するとともに、適切な対応をすることが求められます。
■外部適応
市場の状況や顧客のニーズを把握して、適切な対応ができているかを指します。外部適応ができている場合には、顧客への貢献実感を感じやすくなり、職場に対するモチベーションが向上します。
■内部統合
職場のメンバーが目的や目標を認識しており、それに対して一体感を持って向かうことができているかを指します。内部統合ができている場合には、職場の一体感が醸成されて、職場に対するモチベーションが向上します。
■変革活動
現状維持だけではなく、将来の成長に向けた提案や意見が挙がっており、実際に行動することができているかを指します。変革活動ができている場合には、将来への期待を感じやすくなり、職場に対するモチベーションが向上します。
■継承活動
これまでの活動や歴史が共有されており、成功・失敗事例から学ぶことができているかを指します。継承活動ができている場合には、過去から学ぶ姿勢ができており、自分達の足跡に誇りを感じられるため、職場に対するモチベーションが向上します。
モチベーションを管理する際の注意点
モチベーションを管理する際には、いくつか注意点があります。ここでは、モチベーションを管理する際に把握しておくべき注意点についてご紹介します。
「やりたい」の不足に注意する
先述したモチベーションの高さの構成要素の1つである、「やりたい(目標の魅力)」が不足するといった事態について、モチベーションを管理する際には注意が必要です。「やりたい」が不足していると、従業員は「やらされている」といった感覚が強くなり、仕事も指示待ちをする時間が長くなります。「やりたい」が低下することで仕事への意欲も減少し、結果的に仕事の効率も下がってしまいます。そのため従業員のモチベーションの管理の際には、適切に目標に対する魅力を感じてもらうための取り組みが必要です。
「やらなきゃ」の不足に注意する
「やらなきゃ(危機感)」が不足する事態についても、モチベーションを管理する際には注意が必要です。「やらなきゃ」が不足していると、仕事の基準が自分視点になってしまい、顧客の満足度や納期といったことに対する意識が薄れる傾向があります。仕事が「誰の」「何の」ためかといった適切な基準の明示や、期限の設定などを行うことで、「やらなきゃ」といった意識を高めましょう。
「やれそう」の不足に注意する
「やれそう(達成可能性)」が不足する場合についても、モチベーションを管理する際には注意が必要です。「やれそう」が不足していると、自分の前にある課題が莫大なものであるといった気持ちが強くなり、取り組む意欲が削がれてしまうことが多くなります。目標を細分化してマイルストーンにすることで、乗り越えやすい状況をつくることが大切です。特にこのやれそう(達成可能性)に関しては昨今のDX化などによって求められるスキルが変化したことにより、不足しやすい部分になってきているため要注意です。
従業員のモチベーションを向上させる企業への効果・メリット
従業員のモチベーションを高めることは、しばしば「従業員のご機嫌をとっている」といった認識をされます。しかし、従業員のモチベーションを向上させることで、企業は多くのメリットを得ることができます。ここでは、そのメリットについて代表的なものをご紹介します。
売上や利益を向上できる
従業員のモチベーションが高まることで、企業は売上や利益を向上させることができます。従業員のモチベーションは、仕事を行うための原動力です。そのため、その原動力が強まることで、仕事のスピードやクオリティが高くなります。
従業員のモチベーションを高めるための要因であるエンゲージメントについても、営業利益率や労働生産性と相関があるということが分かっています。
(出典:エンゲージメントスコア(ES)と営業利益率との相関性)
離職率を低下させることができる
従業員のモチベーションを向上させることで、離職率を低下させることができます。従業員の会社、上司、職場に対して感じるモチベーションを高めることで、会社にいることに対する意味を感じやすくなるため、長い期間活躍してくれることが期待できます。
モチベーションを向上する要因であるエンゲージメントについても、エンゲージメントが高ければ離職率は低いといった関係性が分かっています。
(参考:エンゲージメントスコア(ES)と退職率の相関)
企業価値が高まる
従業員のモチベーションを高めることは、企業価値を高めることにもつながります。近年は、投資家は売上や利益といった財務情報のみではなく、人材やモチベーションといった非財務的な情報についても注目して企業を評価しています。世間では人的資本経営の概念の広まりが昨今のトレンドともいえるでしょう。そのため、従業員のモチベーションを高めることは、「この企業は投資する価値がある」といった評価を得ることにつながります。従業員のモチベーションを向上することはコストではなく、投資であると言うことができます。
モチベーション向上のための具体的な施策
従業員のモチベーションを向上するためには、具体的にどのような施策があるのでしょうか。ここでは、モチベーション向上のための施策について、いくつかご紹介します。
適切な人材配置
従業員のモチベーションを向上させるためには、適切な人材配置を実施することが大切です。人材配置とは、単に部署に足りない人を配置するということではなく、社内でのコミュニケーションのインフラを組み替えることを意味します。
コミュニケーションインフラを組み替えることで、それぞれの役割認識が明確になるため、自分の仕事の意義や存在意義を感じやすくなります。適切な人材配置を行うためには、対象となる従業員の特性や能力が異動先の組織とマッチするのかを確認しましょう。
人事評価制度の充実
人事評価制度を充実させることも、従業員のコミュニケーションを向上するためには必要です。人事評価制度が整っていない場合には、従業員は評価への納得感を感じづらくなり、適切に見てもらえないと感じるようになります。人事評価制度は、等級・評価・報酬で構成されますが、それぞれが独立するのではなく、一定のポリシーをもとにつながって設計されていることが大切です。
また、人事評価制度は設計だけではなく運用も大切です。評価者や被評価者のそれぞれに対して研修の実施やフィードバックを行うことで、運用度合いを向上しましょう。
社員との企業方針の共有
従業員のモチベーションを高めるためには、従業員と企業方針を共有することが大切です。方針に対する理解や納得、共感がない場合には、仕事の意義を感じづらくなってしまいます。そのため、定期的に経営理念やその背景、目指している姿などについて経営層、管理職などから共有を行うことで、視界を一致させることが大切です。
従業員同士で行動指針の体現エピソードなどを共有してもらうなどの工夫も取り入れると、より経営理念や方針の浸透度を向上することが出来ます。
非金銭的インセンティブの導入
非金銭的インセンティブ(感情報酬)を導入することも、従業員のモチベーションを高める有効な手段です。人はお金やポストといった金銭的報酬だけではなく、感謝やねぎらい、賞賛などの感情報酬によってもモチベーションが高まります。
日々の仕事に対する感謝を送りあったり、必要に応じて表彰制度なども活用することで、感謝の気持ちを受け取ったり、社内でのロールモデルを見つけたりといったことが可能になります。
(こちらもチェック:「ロールモデルとは?意味や必要性、人物例、見つけ方の4ステップを解説!」)
従業員のモチベーションを下げてしまうNGな施策例
モチベーションを向上するための施策には様々なものがありますが、かえってモチベーションを下げてしまう施策もあります。ここでは、従業員のモチベーションを下げてしまうNGな施策例をご紹介します。
高すぎる目標設定
高い目標を掲げて、チーム全体で努力する風土は素晴らしいですが、あまりにも高い目標を設定し続けてしまうと、従業員のモチベーションは低下してしまいます。
目標設定をする際には、「ストレッチゾーン」の目標を意識することが大切です。ストレッチゾーンとは、「努力すれば達成することができる範囲」のことを指します。これに対して、「十分に達成することができる範囲」のことを「コンフォートゾーン」、「努力しても達成できず、かえってストレスが大きくなる範囲」のことを「パニックゾーン」と言います。
(参考:ストレッチゾーン)
高すぎる目標を掲げるのではなく、適切な目標を掲げることを心がけましょう。
行き過ぎたマイクロマネジメント
上司が常にチェックし、指示を出すことで従業員の自主性を奪うようなマイクロマネジメントは、従業員のモチベーションを下げます。部下がしっかりと業務を遂行できているかは、上司としては気になるものです。しかし、あまりにもマイクロマネジメントを行っていると、従業員は「信用されていない」と感じてしまい、モチベーションが低下します。
コミュニケーションコストのカット
従業員が自分の業務についての情報を得られない場合や、上司とのコミュニケーションが不足している場合、従業員は不安や緊張感を感じるため、モチベーションが下がる可能性があります。コミュニケーションに時間や労力をかけることは、企業経営を行う中では危険なことであると言えます。手間がかかったとしても、コミュニケーションに時間を割くことで、認識の一致やモチベーションの向上を図ることができます。
過剰な裁量を与える
過剰な裁量を与えることも、モチベーションを低下させる要因となります。従業員に広い裁量を与えて自主性を高める施策は多く見受けられますが、あまりにも広い裁量を与えられると、かえってモチベーションが低下する可能性があります。全ての人が自由に仕事をすることを求めているわけではなく、ある程度権限を絞った方が集中して業務に取り組むことができるようになります。
(こちらもチェック:裁量労働制とは?制度の概要や仕組み、導入メリットをわかりやすく解説)
唐突な組織施策の実施
唐突に組織施策を実施することは、それ自体がモチベーションを低下させる要因となります。経営陣や人事が、モチベーションを高めるために施策を実施しようとしても、従業員はその理由や背景を十分理解できていないことが多いでしょう。
その中でいきなり施策を実施されると、従業員は納得できないまま取り組むことになり、不満が大きくなることがあります。そのため、まずは施策の理由やメリットについて十分理解してもらう機会を設けましょう。
モチベーションが高い従業員の特徴とは
モチベーションが高い従業員には、いくつか特徴があります。モチベーションが高い従業員の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。
■集中して業務に取り組むことが出来ている
■主体的に組織に対して貢献する姿勢がある
■チームワークを重視している
■会社の方針について理解をしようとしている
モチベーションが低い従業員の特徴とは
モチベーションが低い従業員にも、いくつか特徴があります。モチベーションが低い従業員の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。
■集中して業務に取り組むことができていない
■組織での活動に対してネガティブな反応や姿勢を抱いている
■チームで何かに取り組むことに対して興味がない
■会社の方針について理解しようとせず、不満が多い
モチベーションに関連する代表的な理論・心理学的法則
モチベーションに関連する理論には、様々なものがあります。ここでは、モチベーションに関連する代表的な理論や心理学的法則をご紹介します。
マズローの欲求5段階説について
マズローの欲求5段階説とは、アメリカの心理学者であるアブラハム・マズローが提唱したモチベーションに関連する理論です。マズローの欲求5段階説では、人間の欲求は、以下のような5つの段階に分けることができると提唱されています。
(参考:マズローの欲求階層説)
基本的には人は下位の欲求が満たされると、上位の欲求を求めるようになると言われています。現在はある程度下位の欲求については満たされやすい環境であるため、承認欲求や自己実現の欲求を満たすことが、モチベーションの向上には必要です。
ハーズバーグの二要因理論について
ハーズバーグの二要因理論は、アメリカの臨床心理学者であるフレデリック・ハーズバーグが提唱したモチベーションに関連する理論です。ハーズバーグの二要因理論では、人が仕事に対して感じる満足は、「動機付け要因」と「衛生要因」に分類することができると提唱されています。
動機付け要因は、承認や昇進、成長などを指し、衛生要因は心身の健康や職場環境、人間関係を指しています。ここでのポイントは、「衛生要因のみを充足しても、満足ではなく不満足の解消にしかならない」ということです。満足を生み出し、モチベーションを向上するためには、衛生要因を充足させると共に、動機付け要因に対する対応も行うことが大切です。
期待理論について
期待理論とは、アメリカの経営学者、心理学者であるビクター・ブルームが提唱したモチベーションに関連する理論です。ブルームが提唱した後には、L・W・ポーターとエドワード・E・ローラー3世が発展させました。
期待理論では、努力と成果、魅力が掛け合わさってモチベーションが変化するといったことが提唱されています。人間には元々向上心があり、努力が報われることがわかっている場合には、努力ができると言われています。また、努力した結果得られる成果が魅力的であると感じれば、モチベーションは長期的に維持ができます。
マクレランドの欲求理論について
マクレランドの欲求理論とは、アメリカの心理学者であるデイビッド・C・マクレランドが提唱したモチベーションに関連する理論です。マクレランドの欲求理論では、従業員の行動の動機は「達成動機欲求」「親和動機欲求」「権力動機欲求」「回避動機欲求」の4つに分類できると提唱されています。
この4つの動機のそれぞれで、人の仕事に対する動機が形成されると言われており、それぞれで適切な動機付けを行うことで、従業員の行動を変化させることができる可能性が高まります。
ピグマリオン効果について
ピグマリオン効果は、アメリカの心理学者であるロバート・ローゼンタールとフォードにより提唱された心理効果です。ピグマリオン効果は心理効果であり、他にはローゼンタール効果や教師期待効果といった呼ばれ方をしています。ピグマリオン効果は、他者から期待を受けることで仕事の成果が向上したり、成績が上がったりする効果です。
(こちらもチェック:「ピグマリオン効果とは?定義・ビジネスやマネジメントでの活用方法を解説」)
自己効力感について
自己効力感とは、カナダの心理学者であるアルバート・バンデューラによって提唱されたモチベーションに関連する理論です。自己効力感とは、自分の行動や存在が他者に対して貢献したり、効果があったりといった実感を得ることを指します。
モチベーションと似た言葉との違い
モチベーションと似た言葉には、様々なものがあります。それぞれとモチベーションとの違いを把握しておくことで、モチベーションに対する正しい理解を促進することができます。ここでは、モチベーションと似た言葉との違いについてご紹介します。
テンションとの違い
モチベーションと似た言葉として、「テンション」があります。モチベーションが仕事や趣味といった対象があるのに対して、テンションは気持ちの浮き沈みそのものを指した言葉であるため、対象がないのがほとんどです。気持ちややる気に関する言葉ですが、モチベーションとは異なる言葉です。
士気(モラール)との違い
士気(モラール)についても、モチベーションと似ている言葉として挙げられます。士気は何か目標に対してどの程度盛り上がっているか、気持ちがついてきているかを表す言葉です。モチベーションは目標だけではなく、仕事そのものや人なども対象にしているため、その範囲で違いがあります。
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ここまで、本記事のテーマである「モチベーション」について述べてきました。
人材を資本と捉え、投資の対象とする人的資本開示が日本でも進む中で、働く個人のモチベーションを可視化し、管理していくことは施策策定において必要不可欠です。
そのため、従業員育成に関しては時代に合ったスキルに加え、モチベーションの向上も視野に入れた投資が求められると言えます。
その際には、先述したモチベーション公式「やりたい」「やらなきゃ」「やれそう」のフレームをうまく活用することがお勧めです。
以上のフレームを用いて、個人の能力向上機会の提供を行うことで、モチベーションの向上と共に、業務効率改善や企業のDX推進の土台作りにも繋がるのではないでしょうか。
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モチベーションに関するよくある質問
Q1:モチベーションとは?
A1:モチベーションとは、何かをやる、行動する時の動機といった意味を持つ言葉です。モチベーションはやる気や意欲といった意味としても用いられることが多いですが、イメージとしては行動をする際の原動力のようなものだと考えると良いでしょう。
モチベーション(motivation)はラテン語の「move」を語源としていると言われており、「目的や目標のために動く、動かす」といった意味が含まれています。
Q2:社員のモチベーションを測定する方法は?
A2:モチベーションサーベイを実施することで、従業員のモチベーションの状態を適切に把握することができます。組織をより良いものにするためには、「診断」と「変革」のステップを踏むことが大切です。そのため、まずはモチベーションサーベイを活用して組織状態を可視化・数値化して適切に把握することが重要です。自社に合ったモチベーションサーベイのサービスを活用することで、モチベーションの測定をスムーズに行うことができるでしょう。
Q3:部下のモチベーションを向上させるには?
A3:部下のモチベーションを向上させるためには、「会社」「上司」「職場」のそれぞれに対するモチベーションの状態について把握して、適切な対応を行うことが大切です。現状把握を適切に行うことは大切ですが、継続的な改善活動を行うことができない場合には、モチベーションを向上することができません。適切な現状把握、継続的な改善活動の両方に取り組み続けることが、モチベーション向上を実現するための道です。
まとめ
モチベーションという言葉は、ビジネスシーンでもよく耳にするようになりました。「モチベーションを上げる」ということはしばしば「従業員のご機嫌を取る」といった認識のされ方をしていますが、本来は適切な現状把握と継続的な改善活動を行い、従業員との間に最適な期待と満足を生み出すことを指します。モチベーションは企業経営における最大の資源でもあるため、自社に合ったモチベーション施策を実行できるようにしましょう。