内定者研修とは?目的や成功させるポイント、おすすめの方法などをご紹介
目次[非表示]
- 1.内定者研修とは?目的は?
- 1.1.内定者研修の主な目的
- 2.内定者研修の内容・ゴールは?
- 2.1.社内の人間関係の構築
- 2.2.社会人としての自覚をもってもらう
- 2.3.会社・仕事内容を知ってもらう
- 3.内定者研修を成功させるポイントは?
- 3.1.目的・ゴールを明確にする
- 3.2.内定者の特性・スキルを把握する
- 3.3.継続のための、挫折させない学習サポート
- 3.4.開催形式やスケジュールを決める
- 3.5.研修の成果を確認
- 4.内定者研修におすすめの方法
- 4.1.方法①:集合型研修
- 4.2.方法②:eラーニング
- 4.3.方法③:資格取得・課題提出
- 4.4.方法④:複合型プログラム
- 5.内定者研修を効果的に行うなら?
- 6.内定者研修なら、リンクアカデミーにおまかせ
- 6.1.企業導入事例
- 7.記事まとめ
内定者研修は、採用活動において重要な取り組みの1つです。せっかく選考過程を経て内定を出した応募者も、放っておくと内定を辞退してしまい採用担当者や人事担当者を悩ませる原因となります。それだけではなく、内定者の時期からどのような関わり方や研修を行うかによって入社後のパフォーマンスは大きく変化する傾向があります。企業の将来を担う内定者への適切な関わり方を検討して実施することは企業全体の課題とも言えます。
本記事では内定者研修の目的やそのおすすめの方法をご紹介します。
内定者研修とは?目的は?
内定者研修とは、その名の通り内定者を対象に行う研修のことを指します。日本の企業の多くが入社時期が4月となっているため、一般的には内定を出した年〜入社までの間で実施されています。回数としては、入社年の3月に一定期間の研修を行う企業もあれば、内定を出した後から複数回にかけて実施する企業もあります。
内容についても、
・内定者同士や従業員との関係性を深める親睦会
・実際の業務に必要なスキル習得の研修
・会社の理念や大切にしていることを理解する説明会
など企業ごとに様々であるため、自社や対象の内定者に合った内容やタイミングを検討することが必要です。
※更新日:2022/07/29
内定者研修の主な目的
内定者研修を実施する主な目的は、「入社後に必要な姿勢やスキルの習得」「内定辞退の防止」「内定者の不安や懸念の解消」などが挙げられます。
・入社後に必要な姿勢やスキルの習得
企業にとって人材の確保は難しくなっており、入社後にできる限り早く活躍してほしいという気持ちは強くなっています。そのため、内定から入社までの期間を活用して仕事に取り組むために必要な姿勢や、入社後に必要とされるスキルを育成・習得することが目的とされることもあります。
・内定辞退の防止
内定者は内定が出た後にも就職活動を続けていることが多く、そうでなくとも周囲の友人やメディアから様々な情報を得ています。そのため、「本当にこの会社に決めていいのか」「他の人が言っていることに合わせた方がいいのではないか」といった気持ちが芽生え、内定を出した後に放っておくと内定辞退に繋がる可能性があります。内定者の決意を強めることを目的にして内定者研修を行う企業は多く見受けられます。
・内定者の不安や懸念の解消
職場や会社の人達と上手く馴染めるか、この会社に決めてよかったのか、そして仕事量や難易度に対してなど 、内定者は内定が出た後にも多くの悩みや不安を抱えています。
入社を決めた後であっても、入社後の人間関係や業務への不安や懸念は付き物です。そのため、従業員との交流や業務体験などを通じて内定者の不安を解消することも内定者研修の目的として挙げられます。
内定者研修の内容・ゴールは?
内定者研修の対象となる人物は多くの場合これまでとは異なる環境に身を置いて、学生から社会人へと切り替わるタイミングです。そのため、内定者研修の内容も「新しい環境で人間関係を作る」ことや「社会人への切り替え」をサポートするものが多くなっています。代表的な内定者研修の内容やそのゴールをご紹介します。
社内の人間関係の構築
まず、内定者同士や従業員との交流会・座談会も内定者研修の1つとして代表的です。こちらは社内での人間関係を構築を促すことを目的としています。社内での関係性を深めることをサポートすることで、職場・会社への帰属意識を高めて内定辞退や早期の離職を防ぐだけではなく、ビジネスを行う上で重要なチームワークへの意識を強めることが期待できます。
社会人としての自覚をもってもらう
また、ビジネスマナー講座や業務を行う上で大切な姿勢を学ぶ研修を実施することもあります。「学生として、お金を払って勉強をする立場」から「社会人として、お金をもらって仕事をする立場」への切り替えができないままでは中々成長にも繋がりません。社会人としての自覚を持ってもらうためにも内定者研修は有効であると言えるでしょう。
※更新日:2022/11/24
会社・仕事内容を知ってもらう
選考過程の中でのインターンシップや面接などでも、ある程度会社のことや仕事の内容に触れて知ってもらうことになりますが、限界はあります。そのため、会社の沿革や目指している状態、具体的な仕事の内容について更に詳しく知ってもらうために改めて会社説明会や職場見学などを実施する企業も多く見受けられます。
※更新日:2022/11/24
内定者研修を成功させるポイントは?
内定者研修を成功させるためには目的やゴールを明確にし、しっかりとスケジュールを立てて準備をすることが大切です。基本的に抑えておくべきポイントをご紹介するので、自社の内定者研修の全体像を設計する際の参考にしてください。
目的・ゴールを明確にする
また、内定者研修には先述したように「入社後に必要な姿勢やスキルの習得」「内定辞退の防止」「内定者の不安や懸念の解消」など様々なものと内容があります。そのため、
・内定者研修を通じて、内定者にどのような状態に入社後、どのようになって欲しいか
・内定者ないしは従業員に対してどのような学びを得てほしいのか
などの目的やゴールを明確にしなければ、「せっかく時間をかけたのに、どのような効果があったか分からない」といった結果になる可能性があります。
まずは会社の成長を担う内定者に対し、以下の人材要件フレームを参考にしながら、人材育成のストーリーを立案し、それを元に研修のゴールを明確化して、入社後に必要となるスキルを研修内容に盛り込みましょう。
参考:人材要件フレーム
(モチベーションエンジニアリング研究所,「新入社員時のビジネススタンスと成果の関係」に関する研究結果を公開)
また、昨今のトレンドとしては、上記人材要件フレームにおける「リテラシー」「テクニカルスキル」の早期教育の必要性が増してきている点です。これまでの新入社員研修や内定者研修においては「スタンス」や早期の「ポータブルスキル」開発に重点が置かれていましたが、企業のデジタルトランスフォーメーションや働き方改革によるリモートワークの進展などにより、デジタルナレッジやPCスキルが通常業務でも必須になってきています。そのため、採用や初期教育のタイミングから「リテラシー」「テクニカルスキル」も含めた総合的な計画を立てる必要があります。
内定者の特性・スキルを把握する
個人のタイプやスキルの潜在値はバラバラなため、内定者研修の効果を高めるためには、内定者の特性やスキルの現在位置を把握することが大切です。
上記で提示した「人材要件フレーム」で記載されている、個人の「モチベーションタイプ」や「スタンス」などを把握した上で、研修の内容に合わせた「スキル」の測定を実行すると、個人の強みや弱み、特性を適切に把握し、それぞれにあった適切な学びを提供することができます。
継続のための、挫折させない学習サポート
人は強制や仕組みだけでは動かないので、研修に実行力を持たせるには、動機づけをし、変化に導き、効果が出るまで継続させることが大切となっていきます。
そのために、
・スキルを相対化し、健全な危機感を醸成する。
・モニタリングし、フィードバックの仕組みを導入する。
・モチベーションタイプに合わせた学習サポートをする。
・スキルレベルに合わせて、クラスを分ける。
といった工夫をし、研修期間中に誰一人挫折させない学習サポートをすることが、大切になっていきます。
開催形式やスケジュールを決める
目的やゴールを設定した後は、どのようなステップ・スケジュールで実現するかを決めましょう。
あくまで例ですが、
・内定者同士の関係を深めて横の繋がりを強める
・従業員との交流を通して、縦や斜めの繋がりを強める
・ある程度会社と内定者の信頼関係を強めた上で、社会人として持つべき姿勢や意識を教える
という順番で研修やプログラムを実施することで比較的スムーズに内定者の教育を進めることができます。これらと並行して、
・随時志望動機や入社後のキャリアイメージを整理することで、不安の払拭や決意の醸成を行う
・eラーニングの導入や外部研修などを通して、業務スキルの向上や仕事へのスタンスを開発する
・研修やプログラムを通して見えてきた内定者のタイプや志向性を集める
といったことを行うことで、入社後の配属や活躍のイメージを明確にすることができます。
参考:内定者研修のスケジュールイメージ
研修の成果を確認
準備をして内定者研修を実施した後は、「やりっぱなしにならない」ようにすることが重要です。成果や効果を振り返ることで、入社後の教育に活かすことができます。
・内定者にレポートを提出してもらってその内容を見る
・診断ツールを用いて内定者研修前後の変化を見る
などの方法を活用して、客観的に研修の効果を確認しましょう。
リンクアカデミーの研修では、デジタルナレッジやデジタルスキルのサーベイを取り扱っています。研修前受講前と後の変化を数値で可視化できるため、内定者に研修の成果を確認させモチベーションの向上に繋げられるだけでなく、会社側も内定者の現状を知れるため、入社後の教育に活かすことができると好評を頂いております。
内定者研修におすすめの方法
内定者研修の目的や内容によってはそれに合う方法を採用することは、研修の効果を上げるために重要です。代表的な方法についてその特徴やメリット・デメリットを確認しておきましょう。
方法①:集合型研修
集合型研修とは、研修対象者や講師で同じ場所に集まって研修を受ける形式であり、「研修」としてイメージがしやすいものでしょう。最近ではオンライン上での研修も活用されています。
■メリット
・内定者同士や従業員と顔を合わせることになるため、関係構築も行うことができる
・研修内容に対するリアクションや反応を確認しやすい
・質問や議論がしやすい
■デメリット
・内定者や講師、関係者のスケジュールを調整する必要がある
・会場費や移動費などが必要になる場合がある
・知識の習得や定着について工夫が必要になる
■向いているケース
・グループワークや実践的な内容を行いたい場合
・内定者全員にタイミングを合わせてメッセージを伝えたい場合
※更新日:2022/08/10
方法②:eラーニング
eラーニングとは、主にパソコンやスマートフォンのようなデバイス・電子機器を用いてインターネット上で学習することを指します。
■メリット
・場所を選ばずに学習できる
・それぞれのペースで学習できる
・学習状況が即座にわかる
・動画や音声の編集によって分かりやすい情報が得られる
■デメリット
・強制力が弱く、学習意欲を高めるサポートが必要
・実施するためのデバイスが必要になる
・システムを構築する必要がある
■向いているケース
・内定者や講師を集めるコストを削減したい場合
・何度も反復して学んでほしい場合
※更新日:2022/07/20
方法③:資格取得・課題提出
講習会やセミナーなどに参加してもらい、資格の取得や課題レポートを提出してもらう方法もあります。専門職として業務を行う場合には特に必要になるでしょう。
■メリット
・業務に必要な知識やスキルを身につけられる
・体系的に学んでもらうことができる
・習熟度や定着度を測定しやすい
■デメリット
・強制力が弱く、学習意欲を高めるサポートが必要
・資格が取得できない場合のフォローが必要
・ある程度の期間や費用が必要な場合がある
■向いているケース
・専門的な知識やスキルを習得してもらいたい場合
・業務を行う上で資格や証明が必要な場合
※更新日:2022/11/24
方法④:複合型プログラム
上記の方法を組み合わせて複合型のプログラムにする方法も有効です。
■メリット
・集合型研修で学んだ内容を振り返ることで習熟度や定着度を向上できる
・研修の目的や内容によって方法を使い分けることができる
・各方法のメリット・デメリットを高め合う・補い合うことができる
■デメリット
・組み合わせ方を検討する必要がある
・準備に時間がかかりやすい
・複数のシステムやプログラムを導入するコストがかかる
■向いているケース
・体系的なプログラムを提供したい場合
・学習効果をできる限り高めたい場合
内定者研修を効果的に行うなら?
外部の研修サービスの活用がおすすめ
内定者研修は、
・内定者の状態や情報の把握
・現場従業員からの意見の収集
・全体のスケジュールや内容の検討・調整
・研修実施後のフォロー
など様々な要素を検討する必要があります。そのため、全てを自社内で実行するには相応の時間や労力が必要になります。通常の業務と並行した結果、時間が足らずに準備が不十分になることで内定者研修の効果が薄くなり、内定者に不安を与えてしまう可能性もあります。
また専門的なスキルや知識に関しては、外部に依頼をかけた方が、高い結果が期待できる場合もあります。
必要に応じて全体の設計や研修の一部の実施を外部サービスを活用することで、より内定者研修の効果を高めることができるでしょう。
内定者研修なら、リンクアカデミーにおまかせ
リンクアカデミーは「あなたのキャリアに、本気のパートナーを」をミッションに掲げて個人が「学び」を通じ自らのキャリアを磨き上げられる場を目指しています。
そのために
・㈱アビバが提供してきたパソコンスキルの講座提供
・大栄教育システム㈱が提供してきた資格取得を支援する講座
・ディーンモルガン㈱が提供してきた「ロゼッタストーン・ラーニングセンター」のマンツーマン英会話レッスン
といったキャリアアップに関するサービスをフルラインナップで展開してきました。
この実績と経験を活かして、
・内定者・新入社員の育成
・生産性向上
・営業力強化
・DX推進
といった幅広い課題に対してもソリューションを提供しています。
※研修例:Word業務効率化研修
企業導入事例
研修をご導入いただいた、大手化粧品会社A社では
・内定者同士のつながりを持たせること
・「一秒でも早く」をモットーに、社会人として必要なPCスキルの効率の良い方法を学習する
・内定者期間中に、社会人としての必須スキルの取得
を目的におき、社会人に必要なビジネスマナーから、業務効率化にポイントを置いたWord Excel PowerPointのOfficeスキル研修を対面形式で行いました。
研修後のアンケートでは、
・ビジネスマナーに関するワークを通して、文面の作り方や宛先などの作り方に触れ、実際に使うイメージをすることが出来た。
・グループワークを通して、自分の意見だけではなく、他の方の意見も取り入れることで、広い見識を得ることができた。
などの好評のお声をいただいております。
また、Officeスキルに関して、研修実施前と後で実施したサーベイの結果を比較した結果、特に時間面での改善が顕著にみられ、効率の良いOfficeスキルの習得が実現することが出来ました。
▼その他の導入事例はこちら
記事まとめ
内定者研修は内定辞退率の低下や入社後のパフォーマンス向上のために重要な取り組みです。内定者は様々な情報に触れているため、内定付与後に放っておくと内定辞退や早期離職に繋がる可能性が高まります。しっかりと目的やゴールを定めて適切な方法を組み合わせることで、自社に合った内定者研修を実施してより内定者の意識変換や入社への決意を生み出すことが期待できます。本記事でご紹介したことも参考にしながら、適宜外部のサービスも活用すると良いでしょう。