研修アンケートの実施方法とコツ 質問例・テンプレートもご紹介!
目次[非表示]
- 1.研修アンケートの目的や必要性
- 1.1.①研修の効果を把握するため
- 1.2.②研修の改善点・問題点を把握するため
- 2.研修アンケートの実施方法
- 2.1.アンケート用紙の配布
- 2.2.Webでのアンケート入力
- 3.研修アンケートの質問・内容例
- 3.1.研修参加前の課題は何でしたか?
- 3.2.研修を通してどのようなことを学びましたか?
- 3.3.研修で学んだことを今日からどのように活かしたいですか?
- 3.4.研修の満足度を5段階評価で答えてください
- 3.5.研修の運営に対して、ご意見やご要望があれば教えてください
- 3.6.今後受講したいテーマはありますか?
- 4.研修アンケートの雛形・テンプレート
- 5.研修アンケートを実施する際のコツ
- 5.1.アンケートで得たい情報を明確にする
- 5.2.理解度のテストは別途実施する
- 5.3.選択式の質問を入れる
- 5.4.重要度が高い項目を前半に入れる
- 5.5.設問数はできるだけ絞る
- 6.法人研修のことならリンクアカデミーへ
- 7.リンクアカデミーの研修導入事例
- 8.まとめ
- 9.研修アンケートに関するよくある質問
社内研修や公開研修などを実施した後に、研修アンケートにより受講者からの感想を集めることはよくあります。一見、簡易的な感想レポートのようなものに見える研修アンケートですが、上手く活用することで研修の効果を向上させることができます。また、研修アンケートを通して、次回以降の研修内容を吟味してクオリティを高めることもできるでしょう。本記事では、研修の効果を高め、その後の研修にも役立てることができる研修アンケートについて、その実施方法やコツなどをご紹介します。
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研修アンケートの目的や必要性
研修実施後に受講者に配布して回答してもらう研修アンケートですが、「研修の効果を把握すること」と、「研修の改善点・問題点を把握すること」の2つの目的があります。それぞれの内容を把握しておきましょう。
①研修の効果を把握するため
研修は受講者がしっかりと学びを得て、その後の行動に活かすことができるものである必要があります。どれだけ設計側が「良いものができた」と思っていても、研修を受ける受講者にとって分かりやすく、ためになるものでなければいけません。
研修アンケートを実施することで、実施した研修が分かりやすいものであったかや、受講者にとってためになるものであったかなどを把握することができます。また、研修の内容を振り返りつつ、どの程度効果があったのかについても、研修アンケートを通して把握することができるでしょう。
②研修の改善点・問題点を把握するため
研修は一度設計・実施をしたら終わりということは少なく、実施を重ねる中でより分かりやすく、効果のあるものになるように修正をすることになります。この場合も、どの部分をどのように改善するべきなのかを把握するために、研修アンケートが有効です。
研修アンケートを実施して、どこか分かりにくいところがなかったか、理解しにくいところはどの部分かといった、研修の改善点を把握することができます。研修アンケートの中で掘り下げた質問をすることで、「講師の説明の仕方」「ワークの内容」「全体の進行の仕方」といった、研修を構成している要素のどこに改善点があるのかについても明らかにすることができるでしょう。
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研修アンケートの実施方法
研修アンケートの実施方法として、「アンケート用紙の配布」と「Webでのアンケート入力」が一般的です。
アンケート用紙の配布
研修実施後にアンケート用紙を配布して、その場ないしは期日までに回答してもらう方法です。研修実施後にすぐに記入してもらうことができれば、回答率を高めることができます。また、スマートフォンやパソコンといったデバイスを持っていない場合でも、アンケートに回答してもらうことができるため、確実な方法であると言えるでしょう。
一方で、紙のアンケート用紙を用意するための印刷や、配布、回収をするための手間がかかります。加えて、回答を基にしたデータ分析をする際にも改めて内容の読み取りや打ち込み作業が発生することがデメリットです。
Webでのアンケート入力
アンケート用紙で発生する印刷や配布、回収、データ分析の手間を省きたい場合には、Webでのアンケート入力が活用できます。Webアンケートでは、あらかじめ用意しておいたアンケート用のWebページのURLやQRコードなどを受講者に共有し、ページにアクセスしてアンケートに回答してもらうことになります。
Webアンケートを活用することで、印刷や回収、データ分析をスムーズに行うことができることに加えて、後日回答してもらう場合でもQRコードなどを配布しておけば回答がしやすくなります。一方で、受講者がスマートフォンやパソコンといったデバイスを持っていない場合には回答が難しくなることがあるため、注意が必要です。
研修アンケートの質問・内容例
研修アンケートの代表的な質問項目や内容は、以下のようなものがあります。内容ごとに効果と一緒に把握しておきましょう。
研修参加前の課題は何でしたか?
研修参加前までに、受講者が感じていた課題や悩みを回答してもらいます。この質問をすることで、普段抱えている課題について引き出すことと、研修で解決できたことを考えやすくすることができます。漠然と「研修は良かったですか?」と聞かれるよりも、「感じていたこういう課題に対して、こういう解決策が考えられた」または「解決したいこととは違った」といった考え方をすることで、研修自体の振り返りの質が向上します。
また、研修で解決できない課題だったとしても、次回以降の研修のテーマや内容を考える際の貴重な材料とすることができるでしょう。
研修を通してどのようなことを学びましたか?
受講した研修で、どのような学びがあったのかについて回答してもらいます。「良かった」「悪かった」といった抽象的な感想だけではなく、具体的に自分の言葉で研修での学びを言語化してもらうことで、学びの定着を促進することができます。
具体的に回答してもらう内容としては、以下のような例が挙げられます。
■キャリアで悩んでいる部下に対して、研修で学んだ〜〜というコミュニケーション方法が活用できると学んだ
■業務効率を向上するために、〜〜の手法を実践できると思った
■リーダーシップを発揮するために、〜〜のポイントを念頭に置いて行動できると感じた
研修で学んだことを今日からどのように活かしたいですか?
研修後の実際の業務で、どのようなことを実践したいのかについて回答してもらいます。研修は実施するだけではなく、その後の業務や行動で実行してもらうことが重要です。そのため、具体的に研修で学んだ内容が、自分の業務の中のどの部分やどのシーンで活用できるのかを考えてもらいましょう。
また、「今日から」という質問文にすると共に、アンケートを配布する際に「大きなことではなく、どれだけ小さなことでもいい」といった言葉を添えておくことで、より実行へのハードルを下げることができます。
加えて、研修実施直後に回答してもらう場合には、回答した内容をその場で宣言してもらうことも効果的です。人間は自分で周囲に宣言したことについて、「言ったからにはやらないといけない」といった「コミットメント効果」が働きます。周囲に宣言をすることにより、コミットメント効果を働かせて「やらずじまい」を防止することができるでしょう。
研修の満足度を5段階評価で答えてください
研修の満足度を評価してもらいます。一般的には5段階で評価してもらうアンケートが多く、この評価を基に研修全体のクオリティのチェックや、受講者の理解度を把握することができます。以下のように、研修の満足度と共に研修の理解度を質問することで、それぞれの度合いを測定することができます。
■研修の満足度を教えてください
5:大変満足した
4:満足した
3:普通だった
2:やや不満だった
1:不満だった
■研修で気づきや学びはありましたか
5:大変気づきや学びがあった
4:気づきや学びがあった
3:普通だった
2:あまり気づきや学びがなかった
1:全く気づきや学びがなかった
この質問に答えてもらう際には、事前に「メリハリをつけて答えてください」といった案内をしておくことで、「3」に評価が集中することを防ぐことができます。
研修の運営に対して、ご意見やご要望があれば教えてください
研修の運営状況に対する感想や意見、要望を回答してもらいます。この質問をすることで、研修会場やスタッフの動き、所要時間といった研修運営に関する良い点や改善点を把握することができます。どれだけ良い内容の研修を準備していたとしても、研修実施前や実施中に受講者がストレスを感じることが多いと、研修の効果は低減してしまいます。研修環境の向上のために、研修アンケートを活用すると良いでしょう。
今後受講したいテーマはありますか?
受講者が今後受講したいと思うテーマや内容、コンテンツなどを回答してもらいます。この質問をすることで、受講者全体としてどのようなニーズがあるのかを把握することができ、今後の研修設計に活かすことができます。
研修アンケートの雛形・テンプレート
ご紹介した質問例を盛り込んだ研修アンケートの雛形・テンプレートを、以下のリンクでご紹介します。
今回ご紹介した雛形・テンプレートはあくまで一例であるため、自社の研修の形式や確認したい内容などに合わせてタイトルや質問項目などをご変更ください。また、研修アンケートは回答してもらって終わりではなく、その結果から研修の効果や改善点などをしっかりと把握することが大切です。活用しながら適切な情報を取得できるように、研修アンケート自体も改善していきましょう。
研修アンケートを実施する際のコツ
では、実際に自社で研修アンケートを作る、改善する際にはどのようなポイントに気をつければ良いのでしょうか。ここでは、研修アンケートを作成・実施する際のコツをご紹介します。
アンケートで得たい情報を明確にする
研修アンケートを作成・実施する際には、まずは研修アンケートを通してどのような情報を得たいのかを明確にしましょう。闇雲にアンケートの質問を作ってしまうと、せっかく回答してもらったとしても、研修内容の改善やその後の研修の設計に対して有益な情報が得られない可能性があります。
「研修全体の満足度を把握したいのか」、「研修内容の理解度を把握したいのか」といった、アンケートの目的やねらいを整理しておきましょう。
ただ、アンケートは研修効果を数値化したものではなく、あくまで主観的な評価になりますので、回答内容のみを鵜呑みにしすぎることは要注意です。
理解度のテストは別途実施する
研修の内容が理解できたか、わかりやすかったかなどについては研修アンケートで聞くことは有効です。一方で、理解度を確認するテスト形式の質問は、別途行うことをおすすめします。アンケートはあくまで、定性評価になってしまうため、研修の効果を測るためには、研修内容が理解できているのかを問う定量的なモノサシを入れて評価することも必要となるでしょう。
選択式の質問を入れる
研修アンケートには、自由記述の質問と共に選択式の質問を入れることをおすすめします。選択式の質問を入れることで、アンケート回収後のデータ分析がしやすくなり、受講者全体の傾向を把握しやすくなります。
例えば、研修の満足度を5段階で評価してもらい、その集計を行うことで全体の満足度の傾向をすぐに確認することができます。全体の満足度の分布を把握すると、研修が受講者全体に対してどのような印象を与えていたのかが分かりやすくなるでしょう。
重要度が高い項目を前半に入れる
アンケートの回答が後半になると、回答者の集中力が落ちてくる可能性があります。そのため、特にしっかりと答えてほしい質問項目は、アンケートの前半に入れることをおすすめします。重要度が高い質問項目をアンケートの前半に入れることで、重要な情報をより正確に回答・収集することが期待できます。
例えば、研修での学びや気づきについてや、研修で実施した内容をどのように活用するかといった、研修の効果を高める項目はアンケートの前半に入れると良いでしょう。
設問数はできるだけ絞る
研修アンケートで質問したい内容が多かったとしても、ある程度設問数は絞ることをおすすめします。選択式の質問が多かったとしても、設問数が多い場合には回答に時間がかかってしまいます。回答に要する時間が多くなるほど、回答者の集中力が落ちるため、正確な情報が得られなくなることが懸念されます。
先述した研修アンケートで得たい情報やアンケートの目的に立ち返り、できるだけ設問を厳選してその数を絞るようにします。具体的には、自由記述の質問を盛り込む場合には5〜7個程度の設問数にすると良いでしょう。
法人研修のことならリンクアカデミーへ
弊社では、現状を正しく把握するために研修前にアンケートとスキルを測るサーベイすること、そして研修実施後も、満足度や理解度を測るためにアンケートとサーベイを実施することを推奨しております。その背景として、アンケートだけでは、現状を正しく捉えにくいと考えているからです。
また、研修後に、サーベイを受け、自分にどれくらい力がついたのかということが可視化されると、自己肯定感の向上に寄与し、その他のことに対してのモチベーションが向上することもあります。
国によるDX推進、そしてコロナ禍を背景に、企業はデジタル化を後回しにできなくなってきた中、スキルアップを効率的に行い、ITスキルの底上げするためには、最適なモノサシを入れ、現状に合わせた研修実施を推奨しております。
企業様ごとの現状を正しく把握し、最適な研修プランのご提供まで、ワンストップでご支援することが弊社の特徴です。
これまで
- ㈱アビバが提供してきたパソコンスキルの講座提供
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といったキャリアアップに関するサービスをフルラインナップで展開してきた実績と経験を活かして、
- 内定者・新入社員の育成
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※研修例:Word業務効率化研修
リンクアカデミーの研修導入事例
・ネットワンシステムズ株式会社様
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まとめ
研修アンケートは、研修の実施後に研修の満足度や理解度などを把握するためのアンケートです。研修アンケートを実施することで、研修の効果測定や、改善点の把握を行うことができます。研修アンケートには選択式の質問と、自由記述式の質問をバランス良く盛り込むことで、研修効果の分析やその後の研修設計での情報収集を行うことができます。ただ、理解度における正確な効果測定を希望する場合は、アンケート形式よりも実際の操作を測れるサーベイがあれば、より明確な状況が把握できます。目的に併せて、アンケートの方法を変えつつ実行し、研修をより良いものにアップデートできるようにしましょう。
研修アンケートに関するよくある質問
Q1:研修アンケートの目的は?
A1:研修アンケートの目的として、以下の2つが挙げられます。
①研修の効果を把握するため
研修アンケートを実施することで、実施した研修が分かりやすいものであったかや、受講者にとってためになるものであったかなどを把握することができます。また、研修の内容を振り返りつつ、どの程度効果があったのかについても、研修アンケートを通して把握することができるでしょう。
②研修の改善点・問題点を把握するため
研修アンケートを実施して、どこか分かりにくいところがなかったか、理解しにくいところはどの部分かといった、研修の改善点を把握することができます。研修アンケートの中で掘り下げた質問をすることで、「講師の説明の仕方」「ワークの内容」「全体の進行の仕方」といった、研修を構成している要素のどこに改善点があるのかについても明らかにすることができるでしょう。
Q2:研修アンケートの実施方法は?
A2:研修アンケートの実施方法として、「アンケート用紙の配布」と「Webでのアンケート入力」が一般的です。
■アンケート用紙の配布
研修実施後にアンケート用紙を配布して、その場ないしは期日までに回答してもらう方法です。
■Webでのアンケート入力
Webアンケートでは、あらかじめ用意しておいたアンケート用のWebページのURLやQRコードなどを受講者に共有し、ページにアクセスしてアンケートに回答してもらうことになります。
Q3:研修アンケートの質問例は?
A3:研修アンケートの質問として、以下のようなものがあります。
- 研修参加前の課題は何でしたか?
- 研修を通してどのようなことを学びましたか?
- 研修で学んだことを今日からどのように活かしたいですか?
- 研修の満足度を5段階評価で答えてください
- 研修の運営に対して、ご意見やご要望があれば教えてください
- 今後受講したいテーマはありますか?