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管理職とは?役割・求められるスキル・向いている人について

目次[非表示]

  1. 1.管理職とは
  2. 2.管理職の目的
  3. 3.管理職の役割
  4. 4.管理職と役員の違い
  5. 5.管理職とマネージャーの違い
  6. 6.管理職に求められるスキル
    1. 6.1.テクニカルスキル
    2. 6.2.ヒューマンスキル
    3. 6.3.コンセプチュアルスキル
  7. 7.管理職に向いている人
  8. 8.管理職として活躍するためのポイント
    1. 8.1.ビジョンに対する理解を深める
    2. 8.2.戦略に対する理解を深める
    3. 8.3.仕組みで管理を行うようにする
    4. 8.4.コミュニケーションを積極的にとる
    5. 8.5.率先垂範を意識する
  9. 9.管理職のDXスキル研修ならリンクアカデミー
  10. 10.リンクアカデミーの研修導入事例
  11. 11.管理職に関するよくある質問
  12. 12.まとめ


 管理職を育成することで、組織やチームの成果を向上することができますが、多くの企業は管理職やマネージャーの育成に関して、課題を感じています。そもそも管理職に対してどのような役割を求めるのかについて曖昧であるケースも多く、その場合には管理職自身もどのようなスキルや能力を身につければ良いのかが分からなくなります。まずは管理職の役割や求められるスキルといったものについて、しっかりと理解を深めましょう。


管理職とは

 管理職とは、組織やチームの成果に対して責任を持つ人のことを指します。組織の成果を創出・向上するために、管理職はマネジメントを行って、プロジェクトの進捗管理や人材育成などを行います。また、管理職は企業の中で「結節点」であるということができます。経営と現場、自部署と他部署の間を繋ぐ存在が管理職です。

 一般的に、日本企業では課長や部長といった役職者が管理職として扱われています。呼び方はさまざまであり、マネージャーとも表記されることもあります。


管理職の目的

 企業の中で管理職が置かれている目的として、以下の4つの機能を発揮することが挙げられます。この4つの機能が発揮されることで、組織内でのコミュニケーションがスムーズになり、組織成果を向上しやすい環境を整えることができます。

管理職の目的


■情報収集
・組織の中で自部署や個々人の役割情報を収集する
・組織内での業務やプロジェクトの進捗状況を把握する

■情報提供
・全社、部署などの戦略について情報共有を行う
・どのような役割を期待しているのかについて伝える

■支援行動
・人材開発や業務の支援を行う
・モチベーションや意欲の向上促進を行う

■判断行動
・組織内での評価基準の明示を行う
・意思決定を行い、決めたことに対する率先垂範を行う


管理職の役割

 管理職の役割として、以下のようなものが挙げられます。

■業務の管理
 管理職は組織の成果に対して責任を持つ立場であるため、業務やプロジェクトが順調に進捗しているのかについて把握を行うとともに、何か問題が発生している場合にはサポートを行います。メンバーが業務で抱えている問題やトラブルに対してもアドバイスや意思決定を行うことで、スムーズな業務遂行を支援します。

■コミュニケーションの管理や促進
 コミュニケーションを管理したり促進したりすることも、管理職の役割です。部下から上司に対する報連相の実行だけではなく、組織を活性化させる会話など、様々なコミュニケーションを活発にすることが管理職には求められます。

■メンバーのキャリア開発
メンバーが順調に成長し、自身のキャリアステップを歩んでいくことを支援することも管理職の大切な役割です。どのようなビジョンを持っており、どのような役割や仕事をやりたいかといった本人の意向を把握しつつ、必要なアドバイスやサポートを行います。

(こちらもチェック:「社員教育とは?重要性・メリット・おすすめの方法・事例まで」)
(こちらもチェック:「マネジメント研修とは?目的や内容、成功のポイントを解説!」)


管理職と役員の違い

 管理職と役員では、企業の中での立場が異なります。管理職はあくまで労働者としての立場であるのに対して、役員は使用者としての立場である点で、両者は異なる役割であることがポイントです。

 また、管理職は一般的に特定の部署や部門、チームの業績や組織成果などについて責任を持ち、その管理監督を行います。これに対して、役員は更に広い範囲である全社の事業計画の推進や組織体制の構築などについて責任を持ち、決済権や人事権を行使します。

 そのため、役員は管理職と比較してもその責任や権限の範囲が広いものであると言えます。基本的には、管理職は役員の意思決定や方針の内容に従うことになるでしょう。


管理職とマネージャーの違い

 管理職とともに企業の中での管理監督者を表す言葉として、「マネージャー」があります。基本的には管理職と同様の意味で用いられています。

 管理職とは異なる場合のマネージャーの使い方として、「プロジェクトマネージャー」が挙げられます。プロジェクトマネージャーとは、プロジェクト全体の統括を行う立場であり、全体の進捗状況の把握や問題解決などを行います。プロジェクトマネージャーは必ずしも管理職である必要はないため、この場合は管理職とは異なる意味になります。

 しかし、ほとんどの場合マネージャーと言うと、1人〜複数人の部下がいる人のことを指しており、プロジェクトにおいても管理職としてその管理や運営を行なっています。


管理職に求められるスキル

テクニカルスキル

 テクニカルスキルとは、業務を遂行する上で必要となる知識や技術のことを指します。業種や職種によって必要となるテクニカルスキルは異なりますが、管理職にはある程度の専門知識や業務スキルが必要です。

 管理職としてメンバーに指示のみをする場合は少なく、多くの場合は現場での業務を管理職自身も遂行していることが多いでしょう。その際にテクニカルスキルがない場合には、商品・サービスを適切にお客様に提供することができないため、役割を果たすことができません。

 また、メンバーが何か問題を抱えている場合や、現場でトラブルが発生した場合には、管理職が責任者としてその対応にあたります。その時にある程度のテクニカルスキルがない場合では適切に問題解決を行うことができなくなるため、管理職として専門知識やスキルを身につけておくことは大切です。

ヒューマンスキル

 ヒューマンスキルとは、良好な人間関係を構築するスキルのことを指します。人間関係は社内でのチームワークを生み出すことに加えて、お客様や取引先といった社外の人と良い関係を築くことも含まれます。

 管理職は社内外での良好な人間関係を築くことで、組織が目標を達成できる体制を整えることが求められます。テクニカルスキルが高かったとしても、ヒューマンスキルがない場合には社内のチームを束ねることや、社外の人と協力関係を築くことが難しくなります。

 メンバーに対するコミュニケーションやリーダーシップ、お客様に対する関係性構築など、ヒューマンスキルを発揮できることは管理職には必須であると言えます。

(こちらもチェック:「【簡単にわかる!】リーダーシップとは?種類や必要なスキル、高める方法を解説!」)

コンセプチュアルスキル

 コンセプチュアルスキルとは、「概念化の能力」とも呼ばれており、物事を俯瞰して観察したり、その問題点を発見したりといったことを行う能力のことを指します。企業の中では、テクニカルスキルやヒューマンスキルと比較して、経営層や役員といった高い階層の役割に対して求められるスキルです。

 管理職は、現場のメンバーの業務進捗やコンディションの管理などを行うとともに、未来の経営に対するアプローチも行うことが求められます。ビジョンや企業経営の目的に対して、どのような戦略を策定して実行していくのかといった、状況分析や課題発見のようなスキルを発揮することが必要です。

 管理職はテクニカルスキルとヒューマンスキル、そしてコンセプチュアルスキルをバランス良く発揮することが大切です。


管理職に向いている人

 管理職には、向いている人とそうでない人がいるのが事実です。管理職として向いている人として、以下のような特徴が挙げられます。

■自分が成果を上げることに加えて、部下やメンバーが成果を上げて成長することに喜びを感じる
■他者に対してアドバイスを行って、その人が良い結果を出すことが嬉しい
■組織やチームに対して良い影響を与えて、協力して成果を出すことに面白さを感じる
■組織やチームの目標について考えることが好きであり、その背景や内容を分かりやすく伝えることができる
■計画を立てて状況に応じて臨機応変に対応することが得意である
■周囲の人と良好な関係を築くことができる
■人と協力して働くことが好きであり、相手の強みを活かすことができる


管理職として活躍するためのポイント

ビジョンに対する理解を深める

 管理職として活躍するためには、自社がどのようなビジョンを掲げているのかや、その背景にはどのような想いがあるのかといったことに対して理解を深めることが大切です

 「活躍する」ということは、「期待に適切に応える」ということだと言い換えることができます。期待に応えるためには、まずはどのようなことが期待されているのかについて把握しておかなくてはいけません。その1つの方法として、自社はどのような状態を目指しており、その中で管理職としてどのような役割が求められているのかを知ることは、期待を把握するために有効です。

戦略に対する理解を深める

 ビジョンに対する理解を深めるとともに、それを実現するための戦略に対する理解を深めることも大切です。ビジョンを理解することで、求められている管理職像を把握することができます。これに対して、戦略を理解することで、組織としてどのような立ち位置でいることが期待されているのかを知ることができます。

 組織としてどのような立場で価値を発揮してほしいと期待されているのかを把握することで、マネジメントを行う際の方向性を決定することができます。

仕組みで管理を行うようにする

 管理職として活躍するためには、不要な属人性を少なくすることは重要です。メンバーを管理したりサポートを行うということは、時間を増やして丁寧に接するということだけではありません。属人的なやり方が常習化することで、本当に時間を割くべきことに対して時間を充てることができなくなるだけではなく、現場のメンバーも効率化に対する意識が薄くなってしまいます。

 例えば、業務の進捗管理を個別への確認ではなく、シートに一元化して入力してもらったり、相談事項が集積できるようなツールを活用したりといった仕組み化を行うことで、効率良く、かつ手厚く現場メンバーをフォローすることができます。

 また、昨今では「DX化」や「データドリブン経営」という言葉をよく耳にしますが、その実現のために必要な素養としてデータを軸としたコミュニケーションを、マネジャーが率先して行うことが求められています。変革を起こす上では、組織風土の醸成が必要不可欠です。マネジャーは組織に対し、意思決定やコミュニケーションの点で影響力を持つ人材だからこそ、今後は「データドリブンな風土」を作っていくことが求められるでしょう。

コミュニケーションを積極的にとる

 管理職として活躍ができるかの肝とも言えるのは、しっかりとメンバーと信頼関係を築けるかどうかです。どれだけ良い戦略や戦術を考えることができたとしても、現場のメンバーが実行してくれない限りは、絵に描いた餅になってしまいます。

 信頼関係を構築することで、管理職とメンバーが協力して組織成果の創出に取り組むことができます。そのためには、管理職から積極的にコミュニケーションをとることが大切です。管理職自らが壁を取り払いつつ、自分からメンバーのことを信頼してコミュニケーションをとることで、メンバーも管理職に対して信頼を感じることができます。

率先垂範を意識する

 組織のルールや方針に対して、率先垂範して行動することも管理職として活躍するためには大切です。一般的に、指示だけ行って自分は動かないリーダーについていきたいと思う人は少ないでしょう。管理職の言動に一貫性がないと感じると、管理職に対して感じる魅力や威厳も薄れてしまいます。

 メンバーに動いて欲しいと思っている場合は、まずは自分から行動を変えることで、それを見た人が徐々に行動を変えてくれるでしょう。


管理職のDXスキル研修ならリンクアカデミー

 あらゆるモノのデジタル化が進み、蓄積された膨大なデータをどのように活用するかが求められる昨今において、リーダーは”勘や経験での判断”ではなく”データを基にした数値での判断”を、柔軟かつスピード感をもって進める「データドリブン経営」が必要となっています。

 弊社リンクアカデミーでは、基本から応用までExcelの正しい使い方を体系的に習得できる「基本研修・応用研修」から、業務効率化を実現させるための「Excel活用研修」、データから正しく根拠を導くための「データ分析・原因究明研修」など、幅広いソリューションをご用意しています。

 また、DX化が進む中では欠かせない、ITスキルやITナレッジを定量的に可視化させるサービスもご用意しております。

 ビジネスだけではなく、世界の経済や個々人の価値観や考え方に至るまで、多くのことが複雑になっており予測自体が難しいような状況にあるなかで、企業の成長の要ともなる「管理職」に対し、データから正しく判断をする力を身に着けるためにも、日常的に活用しているExcelの活用スキルを身に着けるという点に着目してみてはいかがでしょうか。

(詳しくはhttps://linkacademy-business.com/service/0015


リンクアカデミーの研修導入事例

・ネットワンシステムズ株式会社様

  ネットワンシステムズ株式会社様 | 法人研修・IT研修ならリンクアカデミー スキルの習熟と研修の効果を「見える化」するサーベイ 法人研修・IT研修ならリンクアカデミー


・東京建物株式会社様

  東京建物株式会社様 | 法人研修・IT研修ならリンクアカデミー 当社にあった研修プログラムのおかげでパソコンが苦手な社員のスキルが底上げできました! 法人研修・IT研修ならリンクアカデミー


・株式会社フロム・エージャパン様

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・株式会社トーコン様

  株式会社トーコン様 | 法人研修・IT研修ならリンクアカデミー スタッフ職のスキルを可視化し、成長の機会を提供 研修とともに描く従業員の新たなキャリア 法人研修・IT研修ならリンクアカデミー


管理職に関するよくある質問

Q1:管理職とは

A1:管理職とは、組織やチームの成果に対して責任を持つ人のことを指します。組織の成果を創出・向上するために、管理職はマネジメントを行って、プロジェクトの進捗管理や人材育成などを行います。また、管理職は企業の中で「結節点」であるということができます。経営と現場、自部署と他部署の間を繋ぐ存在が管理職です。

Q2:管理職の役割

A2:管理職の役割として、以下のようなものが挙げられます。

■業務の管理
 管理職は組織の成果に対して責任を持つ立場であるため、業務やプロジェクトが順調に進捗しているのかについて把握を行うとともに、何か問題が発生している場合にはサポートを行います。

■コミュニケーションの管理や促進
 部下から上司に対する報連相の実行だけではなく、組織を活性化させる会話など、様々なコミュニケーションを活発にすることが管理職には求められます。

■メンバーのキャリア開発
 どのようなビジョンを持っており、どのような役割や仕事をやりたいかといった本人の意向を把握しつつ、必要なアドバイスやサポートを行います。

Q3:管理職に求められるスキル

A3:管理職に求められるスキルとして、以下のようなものが挙げられます。

■テクニカルスキル
 テクニカルスキルとは、業務を遂行する上で必要となる知識や技術のことを指します。業種や職種によって必要となるテクニカルスキルは異なりますが、管理職にはある程度の専門知識や業務スキルが必要です。

■ヒューマンスキル
 ヒューマンスキルとは、良好な人間関係を構築するスキルのことを指します。人間関係は社内でのチームワークを生み出すことに加えて、お客様や取引先といった社外の人と良い関係を築くことも含まれます。

■コンセプチュアルスキル
 コンセプチュアルスキルとは、「概念化の能力」とも呼ばれており、物事を俯瞰して観察したりその問題点を発見したりといったことを行う能力のことを指します。


まとめ

 組織やチームの成果に対して責任を持つ存在が、管理職であると言えます。管理職は経営と現場や、自部署と他部署をつなぐ存在としてコミュニケーションの流通や意思疎通を行います。そのために、管理職は業務に関する専門的な知識や技術に加えて、人間関係を良好にするためのスキルや、物事の分析や問題発見などを行うスキルといった、幅広いスキルをバランス良く身につけておくことが求められます。活躍する管理職になる、管理職を育成するためには、まずはどのような役割を担って欲しいのかを、本記事もご参考にご検討ください。

稲冨 健太
稲冨 健太
佐賀県出身。名古屋大学理学研究科にて物理を専攻。「伝統工芸」や「ものづくり」を応援したいという想いで、組織コンサルティング会社に就職し理念浸透・人事制度設計・人材育成・マネジメントなどに従事。独立後、中小・ベンチャー企業へのコンサルティングや商品開発の経験を基に精力的にライティング活動を実施。

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